「心技体」鍛え一人前の警察官へ 新人記者が警察学校に体験入校 警視庁150年
最後には楯を持ったまま、学校の敷地内をおよそ1周半ランニング。距離にしておよそ2・5キロ。取っ手を中指から小指の3本に掛け、楯の角を脇に挟んで支えた状態で、声を出して息を合わせながら走る。学生たちにもラクな姿勢ではなかったようで、終了後、昼食を取る際には、みな「楯を支えていた左手をうまく動かすことができない」と口をそろえていた。
■強い意志実感
午後は大卒の学生らが取り組む剣道に参加した。学生らは有段者と初心者に分かれて稽古に入る。警察官に武道は必須。警察学校を卒業してからも毎朝取り組むことになる重要なものだ。警察学校では基礎づくりをしているレベルだと聞いたが、この日は暑さの中、学生らは小気味良い音を響かせていた。子供のころ剣道を「かじった」ことがある記者は、40分ほどで体力が尽きてしまった。
実感するのは、都民、国民の治安を守る警察官の基礎にあるのは「体力」だということだ。警察学校では、運動のカリキュラムが連続することがないようにしているが、毎日何かしらのトレーニングを行うという。
記者の体験はわずか4時間だったが、「心技体」を鍛えるべく、厳しい訓練に取り組む学生たちからは、「都民の安全と安心を守る警察官になる」という強い意志を感じさせられた。