城氏が語る3戦未勝利のU-23代表「問題は選手のコミュニケーション不足。森保監督解任でも交代効果は期待できない」
一部のファンの間では、「森保監督の兼任を解き、五輪監督を解任せよ」との声も強まっている。だが、私は、森保監督で五輪に挑むべきだという考え方だ。兼任だったからこそ、五輪世代の何人かをA代表に吸い上げて、経験を積ませてきたし連携のコンセプトも植え付けてきた。それを選手が理解していないという現実があり、確かにA代表のスケジュールも厳しく、森保監督が五輪代表に力を割く時間も物理的に足りなくなったのかもしれない。しかし、今、森保監督を解任して、新監督を就任させる、或いは、横内コーチに任せたとしても何かが大きく変わるわけではない。監督交代の効果は期待できないと思う。繰り返すが、問題は監督のマネジメントではなく選手の自覚にあるのだ。 試合後のインタビューで小川は「(僕たちに)こんなに力がなかったのか」と言っていた。不幸中の幸いは、まだ本番まで時間がある中で、それを知ったこと。チームの課題はすべて浮き彫りになった。今は一番底にあり、ここから先は上がるしかない。 また「3人」のオーバーエイジ枠をフルに使う必要も出てきた。ディフェンスライン、ボランチを含む中盤の中心、そしてフォワードとポイントをオーバーエイジで埋める検討もしていかねばならない。そして、3月下旬に南アフリカ、コートジボワールと2試合行う強化試合では本番モードでベストメンバーを組まねばならないだろう。 (文責・城彰二/元日本代表FW)