【50代の頭痛対策】頭痛が減らせる「生活習慣」がある!?
OurAgeの「なんとなく不調」に関するアンケートでも上位にランクインする頭痛の悩み。でも頭痛は、ライフスタイルの改善でも軽減できるそう。頭痛を減らす生活スタイルと頭痛外来での治療を、頭痛専門医 五十嵐久佳さんに聞いた。
生活スタイルを見直して頭痛を減らす
“頭痛があるのは当たり前”の日々から脱出するには、生活習慣の改善から。規則正しい生活や睡眠、軽い運動が頭痛を軽減! 【Point1】1日3食バランスよく 食事の間隔があくと、血糖値が下がることで頭痛の誘因になる。決まった時間に1日3食、一汁三菜などの栄養バランスのよい食事がベスト。糖質制限ダイエットなどで炭水化物を抜くと、糖の一種グルコースが不足して頭痛を誘発することも。 【Point2】ぬるめの風呂につかる 寝る1~2時間前に38~40℃のぬるめの湯につかることを習慣に。ストレス解消と血行改善で、特に緊張型頭痛の人におすすめだ。片頭痛の痛みがあるときは入浴を避けるように。片頭痛では患部を冷やしたほうが、痛みが軽減する。 【Point3】質のいい睡眠をとる しっかり睡眠をとることは、頭痛の原因となる心身の疲労やストレスを軽減するためにとても重要。寝不足でも寝すぎても頭痛を誘発する。また、合わない枕は眠りの質が低下するだけでなく、首や肩に負担がかかり、緊張型頭痛の原因に。 【Point4】週に3回軽い運動習慣を 特にウォーキングなどの有酸素運動は、体内に新鮮な酸素が取り込まれるので、心身のストレス解消に役立つ。血流がよくなるので緊張型頭痛にも、セロトニン神経を活性化するので片頭痛の人にもおすすめだ。
頭痛専門医である五十嵐先生は、頭痛外来も担当。いったいどんな診断、治療をするのだろうか? 「頭痛のタイプに合わせて適切な治療を行います問診や診察などで、頭痛を起こしているほかの病気がないかを判断。原因となる病気がない一次性頭痛の場合は“頭痛ダイアリー”などから頭痛のタイプや起こるタイミングを探っていきます。例えば、片頭痛と緊張型頭痛では治療薬も痛みへの対処法も違ってきます。タイプに応じて、生活習慣の改善を行いながら、薬物療法で改善を目指します」 頭痛に悩まされながら我慢できる痛みとあきらめていた方は、ぜひ簡単な生活改善から始めよう。頭痛ダイアリーをつけて頭痛と向き合ってみることもおすすめだ。 今回の話を伺った先生 五十嵐久佳さん 頭痛専門医。「富士通クリニック」「東京クリニック」で頭痛外来を担当。日本頭痛学会理事を務めながら、頭痛専門医を育成、頭痛医療の研究と成果を国内外に発表 イラスト/木下綾乃 構成・原文/山村浩子