中国4輪悪化受け…ホンダの通期予想、世界販売390万台に下方修正
ホンダは7日、中国4輪車市場の悪化を受け、2025年3月期の4輪車世界販売目標を期初予想比22万台減の390万台に下方修正したと発表した。24年3月期実績の410万9000台に対し微増の予想から減少に一転する。中国では追加で年20万台規模の生産能力を削減する方針も明らかにした。24年4―6月期連結決算は為替の円安効果に加え2輪車やハイブリッド車(HV)の販売が好調で、営業利益が前年同期比22・9%増の4847億円と四半期で過去最高となったが、中国市場の低迷が影を落とす。 【表】ホンダの決算詳細 24年4―6月期の売上高は前年同期比16・9%増の5兆4048億円。2輪の世界販売はインド・ブラジルが伸び同13・2%増の506万2000台。4輪は同3・6%減の86万9000台だった。 4輪は日米で販売が伸びたが、中国は新エネルギー車(NEV)の市場拡大や価格競争激化を受け同32・4%減と低迷。「想定以上に内燃機関(ICE)車市場が減りNEV市場が増えた。値引き競争で実勢価格が落ち、難しい事業環境になっている」(藤村英司取締役執行役常務)。 期初に106万台としていた中国4輪車販売目標を84万台に引き下げた。現地2工場を11月までに閉鎖・休止し年29万台の生産能力を減らす方針だったが「中国で50万台下げる。残り20万台も早晩決定できる。生産能力の適正化とともに魅力的な電気自動車(EV)を出す」(同)とした。