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「顧客がいなくなったわけではない」:ショッピングモールから、パワーストアに軸足を移すフットロッカー

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DIGIDAY[日本版]

これまで長年、米国のショッピングモールに行けば、必ずといって良いほどフットロッカー(Foot Locker)が目に着いた。2018年、同社は店舗の8割をショッピングモールに展開していたと推定されている。ショッピングモールの黄金期において、出店することの価値は大きかった。なかでも学生が新学期を迎えるシーズンには客足が増え、特に大きな収益が見込まれた。だが一方で、ショッピングモールへの客足が減ったことで、フットロッカーは営業停止中のショッピングセンターからの移転を検討してきた。 フットロッカーのCEOを務めるディック・ジョンソン氏は、第1四半期の業績発表で、コロナウイルスによりこの計画に拍車がかかったと語る。同社はここ2年、ショッピングモール以外に展開するパワーストア(Power Store)を増やす戦略を展開している。パワーストアは、ショッピングモールにある一般的なフットロッカーの店舗の4倍の規模。店舗としてだけでなく、コミュニティのイベント開催場所としての役割も担っている。 しかしいまや、店舗イベントの開催は実質不可能だ。そして店舗が大きいほど客足が戻らないときの打撃は大きい。そこでジョンソン氏は現在、より「可動性の高い小売や、ポップアップ店舗」を検討しているという。

店舗をスニーカー文化の中心に

フットロッカーはここ2年間、実店舗の戦略を見直す必要に迫られてきた。目的は、ショッピングモールへの依存からの脱却だけでなく、カスタマーが店舗を訪れたくなるような新しい価値を生み出すことだ。フットロッカーに商品を提供する最重要パートナーである、ナイキ(Nike)やアンダーアーマー(Under Armour)は、自社のD2C事業への投資を増やしている。そんななかベンダーからの商品だけを頼りに、店舗への客足を増やすことは難しい。そこで同社は、店舗をスニーカー文化の中心地として位置づける試みを行っている。目指しているのは、買い物客がイベントに参加したり、地元のアーティスト関連の商品を探したり、顧客がナイキなどの重要なパートナーが提供する、各市場向けのデザインの商品を見つけることができる場。これが、2020年に20店舗のオープンが予定される、パワーストアが掲げる目標だ。 だが同時に、ショッピングモールからの移転が、あらゆる問題を解決するわけではなさそうだ。フットロッカーはEC収益を発表していない。だが、総収益が43.4%に減少するなか、同社のECへの投資が店舗売上の減少を補填するのに程遠いのは明らかだ。 調査会社のグローバルデータ・リテール(GlobalData Retail)でマネージングディレクターを務めるニール・ソーンダース氏は「フットロッカーは全体的に、ECの体験をより魅力的にする必要があるだろう」と指摘する。「同社のいまのサイトの機能に問題はないが、商品の表示や体験の改善よりも商品の量に重点が置かれている」。

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