ライアンエア、737MAXを75機追加発注「長期的に需要回復」
欧州LCC(低コスト航空会社)最大手のライアンエア(RYR/FR)は現地時間12月3日、ボーイング737 MAXを75機追加発注すると発表した。今回の契約で、同社の発注は210機となった。737-8(旧表記737 MAX 8)の座席数増加型「737 8-200(同737 MAX 200)」を今回も選択した。 ライアンエアは737 8-200のローンチカスタマーで、2014年後半に100機の確定発注と100機のオプション契約を結び、2017年に10機、2018年に25機を確定発注している。座席数は197席で、通常の737-8の1クラス189席より8席(4%)多い。既存機と比べて燃費は16%改善するという。 両社はワシントンD.C.で行われた調印式で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が航空輸送に短期的な影響を与えるものの、長期的には旅客需要が回復するとの見方を示した。 737 MAXの標準型は737-800の後継となる2016年1月に初飛行した737 MAX 8(737-8)で、もっとも胴体が短い機体で737-700の後継機737 MAX 7(737-7、同172席)、従来型では胴体がもっとも長かった737-900ERの後継機737 MAX 9(737-9、同220席)があり、2019年11月には胴体長が最長となる737 MAX 10(737-10、同230席)がロールアウトした。これまでに墜落事故が2018年10月と2019年3月に計2件起きており、FAA(米国連邦航空局)は飛行停止命令を2019年3月13日に出した。今年11月18日にこの命令を解除し、運航再開を認めている。 ボーイングは運航再開と前後し、報道発表で737 MAX 8の型式を示す「737-8」表記の使用を始めているが、ブランド名としては「737 MAX」を引き続き使っている。
Tadayuki YOSHIKAWA