「君のお母さんは…」はじめて明らかになった、母親が暴言を吐きつづける理由…日常的な「心理的虐待」が子どもの人生に及ぼす「甚大な影響」
日本の児童相談所への相談件数の約6割を占める「心理的虐待」。日常的に行われる、子供に対しての暴言や拒絶的な対応などがこれにあたり、「しつけ」と混同されやすいため、気付かぬうちに子供の心や脳を傷つけてしまっている可能性があるという。 【マンガ】「一緒にお風呂入ろ」母の再婚相手から性的虐待を受けた女性の罪悪感 前編記事「「あんたなんか産まなきゃよかった」両親からの暴言と暴力に悩まされ、17歳の時に家出…「心理的虐待」サバイバーの漫画家が明かす「壮絶な半生」」では、子ども時代にこの「心理的虐待」を受けていた、漫画家の渡辺河童さんの体験談を紹介した。 17歳の時に親元を離れ、自由になることができた渡辺さんだったが、幼いころに「心理的虐待」を受けていた体験が、その後の人生にも影響を及ぼすことになってしまう。 ※『心理的虐待~子どもの心を殺す親たち~』(扶桑社)より一部抜粋して紹介する。
うつ病を患い自殺未遂
「高校卒業後はそのままエスカレーター式で入れる短大に進学し、幼児教育学を学びました。なんだかんだ学費は親が払っていたようです。短大在学中も漫画を描き続け、卒業後は一年間原宿のクレープ屋で働きながら漫画家を目指していました。そんなとき、漫画家志望仲間が同人誌を作るという話になり、『あと3ページ足りないから何か描いてほしい』と頼まれました。 それで3ページ分のイラストを描いたのですが、それがとある編集者の目に留まり、商業漫画家としてデビューすることができました。ちなみにデビュー作は成人向け漫画です。漫画家デビューできたことが嬉しくて親に報告したら、やはり『そんなヤクザな仕事はやめろ』と反対されました」 親にはそう言われたものの、渡辺さんは念願の漫画家デビューを果たす。 その後、漫画の仕事をしながら自営業でホームページを作成する仕事も請け負っていた。彼女もできて同棲をしていたがある日、仕事の打ち合わせに出かけようとした瞬間、体が動かなくなってしまった。 「過労と、さまざまなことで積み重なったストレスでうつ病になってしまったんです。それで、もう死んでしまおうと決めて、最後にお別れの挨拶代わりに一人ひとり友人を家に招いておしゃべりをしました。最後の友人と一通りおしゃべりをして見送った後、精神安定剤や抗うつ薬、睡眠薬を大量に飲んでオーバードーズで自殺をはかりました」 しかし、友人が携帯電話を渡辺さんの家に忘れたことに気づき、取りに帰ってきたことで死を免れることになった。友人が通報し、渡辺さんは緊急搬送され、一命を取り留めた。そしてそのまま精神科に入院することになった。
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