新型コロナ禍の今、ANAの“空旅”はいかに? 羽田~那覇に搭乗してわかった感染症対策とは
ANAグループのANAセールスが企画した「そらキャン~ANA CAMP PACK~沖縄版」「ANA BEACH GLAMPING in 沖縄『伊江島』」にマンガ家・コラムニストの辛酸なめ子さんが参加した。空旅とキャンプを組み合わせた魅力とは? Vol.1では新型コロナ禍における空旅をリポートする。 【写真を見る】フライト中の機内の詳細(14枚)従来と異なる部分をチェック
目元の“笑み”に癒される
羽田空港からANA463便を利用して沖縄へ。ANAセールスが開発している沖縄の手軽なキャンプ商品「そらキャン~ANA CAMP PACK~」を体験するのが今回の目的です。 新しい生活様式が言われるようになってから飛行機に乗るのははじめてで、心地よい緊張感と共に保安検査場に向かいました。久しぶりに第2ターミナルの保安検査場に行くと、レーンがリニューアルされていてトレイも大きくなり、荷物を入れやすくなっていました。スムーズに人が流れることで感染リスクも低く抑えられます。搭乗口で「満席」というアナウンスがあったので、国内旅行をする人々も増えているようです。 “歌舞伎”をテーマとしたANAの機内安全ビデオを観ていると、歌舞伎役者が酸素マスクを装着したりしていて、楽しい演出にリラックスして緊張感も和らぎます。CA(客室乗務員)さんはマスクと薄いゴム手袋を着用。皆さん白いマスクで統一されていて、ウレタン派の方と不織布派の方がいるようでした。お客さんも基本的に空港と機内ではマスク着用になります。 CAさんはマスクで顔の下半分が見えませんが、目でにこやかな表情を作って機内サービス。ボールペンが見当たらなくて探していたら、「失礼いたします。ペンを落とされましたか?」と、目でも笑顔がわかる感じで手渡してくださいました。目だけで感情表現ができるプロ意識に感じ入りました。
安全な機内で快適に“ワーケーション”
しばらくして機内のモニターに、清潔さや安全性についての映像が流れました。航空機には病院の手術室と同等の高性能フィルターが使われていて、2~3分で機内の空気が入れ替わるそうです。空気は滞留せず、床下から速やかに排出されます。 また、ラウンジや機内の設備は常に消毒され清潔な状態が保たれているとのこと。乗客同士の不安を解消するため機内や航空機内ではマスクの着用を推奨。動画の最後にはANAの平子裕志社長が登場し、「この動画が始まって3分。まもなく機内のすべての空気が入れ替わります」と、アナウンス。社長に言われるとかなりの説得力です。地上の商業施設よりも安全かもしれません。動画を見終わった頃には、希望のお客さんへアルコールシートも配布。この機内には菌が存在できないような気がしてきました。 今回の機内ではANAの無料Wi-Fiサービスも利用できました。タブレットからサイトに接続し、メールアドレスなど入力すると、インターネットにつながってメールなども送受信できます。安全な機内では快適にワーケーションできます。 さらに飛行中の地図などの情報や、雑誌や動画などエンターテインメントも自分のタブレットやスマホで視聴できます。他の人が触っていない自前のデバイスなので、画面に触れても安全です。もはや機内は安心感しかありません。地上に降りず、ずっと乗り続けてここで仕事したい……そんな思いに浸っていたら巻き気味で早くに沖縄・那覇空港に到着。もっと乗っていたいと思わせられ、次回また飛行機での旅行の計画を立てたくなりました。
文・辛酸なめ子 写真・安井宏充(Weekend.)