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アマミノクロウサギほぼ一人っ子 少ない子を大切に育てる特性 11、12月に出産集中 奄美の写真家ら学術誌で発表

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南日本新聞

 国の特別天然記念物アマミノクロウサギが一度に産む子の数は、最大2匹で「ウサギの仲間の中で繁殖力が最も低い種の一つ」とする論文を、奄美市名瀬の写真家浜田太さん(66)らがまとめ、22日同市で会見した。論文は国際学術雑誌の電子版に掲載された。浜田さんは「貴重な動物であることを改めて世界に発信し奄美の環境保全につなげたい」と訴えた。  ポーランドの「マンマル・リサーチ」の13日付に掲載された。  浜田さんは1994~2017年、奄美大島中南部で、異なる親ウサギがつくったとみられる子育て用の巣穴を11カ所見つけ、ビデオカメラで観察。出産子数は2匹が1例、ほかは全て1匹だった。ウサギは繁殖力が強いとされるが、出産は5月の1例を除き11~12月に集中し、繁殖時期が少ないとみられることも分かった。  浜田さんのデータを基に山階鳥類研究所(千葉県)の水田拓保全研究室長(50)が執筆。出産前に子ども用の巣穴をつくり、生後は2日に1回授乳に通い、授乳時間は平均約2分といった生態も明らかにした。

 論文では、少ない子どもを大切に育てる特性について「気候が安定し、天敵が少ない環境で進化した結果」と推察した。水田室長は繁殖力が低い特性を踏まえ「ノネコ対策などにさらに力を入れる必要がある」と述べた。