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豪雨災害続く熊本、依然道半ばの復興状況

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週刊金曜日

「伊勢湾台風」(1959年)級の勢力を持つということで、一時は異例の「台風特別警報」発令かと思われた台風10号接近だったが、私の住む熊本県では、結果的に命を守るための住民による行動と、安全確保がうまく機能した。私が見た限り、隣の宮崎県椎葉村での土砂崩落災害以外に大きな被害は確認していない。台風接近に伴い球磨川の水量も増えたが、少なくとも二次災害は起きなかった。  とはいえ9月7日未明の暴風は凄まじく、家が倒壊しなかったのは幸いだった。2016年の熊本地震から4年半、ようやく被災地は立ち直りつつあるものの、自然災害との向き合い方や情報発信のあり方にはなお課題が多い。  今年7月の豪雨から2カ月、球磨川周辺の惨憺たる被害状況は、はたして県外にどのくらい伝えられているだろうか。確かにSNSでの情報の拡散はあった。しかしコロナ禍により県外からのメディアもボランティアも現地に入れなかったことで、被害状況の報告も後片付けも遅れたことは事実だ。  私は豪雨発生直後の7月5日に被災者支援で球磨川流域に入って以来、記録撮影も行なってきた。水源から河口までの115キロに及ぶ流域全体が被災地になった、前代未聞の自然災害だ。特に国道219号が遮断された中流域の球磨村から下流域の八代市坂本町を通過できたのは最近のことだ。  自然災害列島である日本を凝視しなければならない。特に地方の現場の状況を発信しなければならない。 (長野良市・写真家、2020年9月11日号)

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