ゲーセンでプレミアカードを占有する“カード掘り師”たち。逮捕される脱法者も
―[得する!使える!ガジェット裏マニュアル]― ⇒【写真】プロモカードなどは掘り師や転売屋の格好の標的だ
アーケードのカードゲーム事情
TCGと呼ばれる、トレーディングカードゲームと言えば、ポケモンカードや遊戯王、デュエルマスターズを思い浮かべる人が多いかと思います。ゲームをプレイするだけでなく、コレクション目的で集めている人も多いTCGですが、一部ユーザーからは「新しいカードが出るたびにデッキを考えるのが難しい」、「ルール改定でカード効果などを覚え直すのがややこしい」、「そもそも一緒に遊べる相手がいない」などの声も聞こえてきます。 そんなTCGですが、複雑なルールを自動化したり、視聴効果を高め、臨場感を増したTCAG(トレーディングカードアーケードゲーム)が存在しています。複雑なルールを覚えたり、一緒に遊ぶ相手がいなくても気軽に遊べるTCAGは基本的には子供向けのカードゲームですが、子供だけでなく、大人にも愛されるほどです。
サッカーゲームWCCFがブームの口火に
TCAGの歴史は今年で20年。本格的にアーケードカードゲームとして登場したのは、SEGAが2002年にリリースしたサッカーゲーム、「WORLD CLUB Champion Football(WCCF)」。 この時はまだ大人向けであったTCAGも2003年にはSEGAから子供向けTCAGとして「昆虫王者ムシキング」がリリースされ、子どもたちだけでなく昆虫好きの大人にも大ヒットとなりました。この路線が継続された結果、大人向けTCAG筐体はゲームセンター、子供向けTCAG筐体はゲームセンターよりもスーパーなどのおもちゃコーナーに併設される形で設置される事が多くなったといえるでしょう。
レアカードを掘りつくす“カード掘り師”たち
そんなTCAGですが、メーカーや設置店舗、一般的なプレイヤーを悩ませる問題が頻繁に起きています。 ゲームプレイで優位に立てる強カードの多くはレアカードで、通常プレイではなかなか入手することが出来ません。高レアリティカードをひたすら集め続ける「カード掘り師」も存在しており、一般プレイヤーがプレイする頃にはすでにレアカードだけ掘られてしまっているといった状況もあります。 カードショップやフリマ・オークションサイトなどでは彼ら掘り師が掘ったカードが販売されていますが、レアカードやゲームで優位に立てる強カードは総じて高額になりがち。自分で引くことも叶わず、購入するにも高額ゆえなかなか購入を決意できず、ゲーム自体をやめてしまう人もいるようです。