ディアの25年通期利益見通し、市場予想下回る-農機需要の低迷続く
(ブルームバーグ): 農業機器メーカー最大手の米ディアが示した来年の利益見通しは市場予想を下回った。農業従事者がトラクターの購入を増やし始める兆候はほとんど見られていない。
農機セクターは、2022年につけたピーク水準からの売り上げ減少に見舞われている。当時はロシアのウクライナ侵攻を受けて穀物価格が急上昇し、農家には機械への支出を拡大できる余地が生まれていた。
21日のディア発表によると、2025年10月通期の純利益は50億-55億ドル(約7700億-8500億円)になる見通し。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は58億3000万ドルだった。24年通期の実績は71億ドル。
24年8-10月(第4四半期)の1株当たり利益は前年同期比45%減少。ただし、アナリスト予想は上回った。
ディアは自律型の耕運機や雑草を自動検知する噴霧器など、ハイテク機械にシフトしている。しかし、多くの農家は22年に農機をアップグレードしており、穀物や油糧種子の価格が4年ぶり安値付近で推移する中、機械の購入には消極的だ。
原題:Deere Sees Lower 2025 Profit With Farmers Still Not Spending (1)(抜粋)
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Michael Hirtzer