【有馬記念】ルメール×乗り替わりは16年有馬以降で複勝率87.5% 中山芝2500mを徹底検証
中山芝2500mの概要
今週は中山芝2500mを舞台に日本競馬の総決算、有馬記念が行われる。天皇賞(秋)でアーモンドアイを追い詰めたクロノジェネシスとフィエールマンに加え、エリザベス女王杯連覇を含むGI4勝馬、ここが引退レースとなるラッキーライラック、ジャパンCで三冠馬3頭に最も迫ったカレンブーケドールなどが冬の中山に集結する。 【有馬記念 2020予想】東大、京大式!フィエールマン軽視の理由は?東大HCは◎イチオシ爆穴馬で勝負! このコースを舞台とする重賞は有馬記念の他に天皇賞(春)の重要なステップレースとなるGII・日経賞がある。コースの特徴を過去のデータから分析していこう(使用するデータは2010年12月26日~2020年12月6日)。 まずはコース概要。内回りコースが舞台だが、スタート地点を内回りに設定するとすぐコーナーを迎える影響で、外回りの3角手前からスタートする。4角を回った後に正面スタンド前で中山名物・高低差2.2mの急坂を上る。その後2角前まで上りが続き、向正面の平坦な直線を迎える。 3・4角のきついカーブを下るとわずか310mしかない直線へ。直線距離は中央4場で最短だ。最後に待ち受ける2度目の急坂が勝負のカギを握る。コーナーを6回も通過し、器用さが求められるトリッキーなコースレイアウトだ。
内枠がやや有利、8枠は絶望的
<枠別成績> 1枠【13-10-7-87】勝率11.1%/連対率19.7%/複勝率25.6% 2枠【11-9-8-90】勝率9.3%/連対率16.9%/複勝率23.7% 3枠【10-10-11-99】勝率7.7%/連対率15.4%/複勝率23.8% 4枠【8-15-14-106】勝率5.6%/連対率16.1%/複勝率25.9% 5枠【10-15-17-119】勝率6.2%/連対率15.5%/複勝率26.1% 6枠【14-18-11-126】勝率8.3%/連対率18.9%/複勝率25.4% 7枠【13-9-19-137】勝率7.3%/連対率12.4%/複勝率23.0% 8枠【16-9-8-147】勝率8.9%/連対率13.9%/複勝率18.3% 過去の有馬記念ではヴィクトワールピサ、ジェンティルドンナ、キタサンブラック、クイーンズリングなどが内枠を利して好走したこともあり、内有利のイメージが脳裏にある方が多いかもしれないが、1・2枠の勝率がわずかに高い他はそれほど成績に偏りがないのが実情。 とはいえ距離ロスの大きい8枠はさすがに厳しく、有馬記念でも20頭が出走してシュヴァルグランの3着が最高着順だ。期間を1986年以降にまで広げても勝ったのはイナリワン、シンボリクリスエス、ダイワスカーレットという超一流の名馬3頭に限られ、人気馬が桃帽を引けば消しの勝負に出る価値がある。 <脚質別成績> 逃げ【11-6-4-82】勝率10.7%/連対率16.5%/複勝率20.4% 先行【47-43-35-200】勝率14.5%/連対率27.7%/複勝率38.5% 差し【26-34-39-317】勝率6.3%/連対率14.4%/複勝率23.8% 追込【6-9-14-298】勝率1.8%/連対率4.6%/複勝率8.9% 脚質別では先行が連対率27.7%。やはり前で運べる馬が有利だが、逃げは連対率16.5%と意外に目立たない。 有馬記念に限っても、昨年こそ7年ぶりに4角7番手以下の3頭で決まったが基本は前。逃げは【1-0-1-9】と今ひとつだが、先行勢は人気馬がほぼ崩れていない上、10年3着トゥザグローリー(14番人気)・15年1着ゴールドアクター(8番人気)・17年2着クイーンズリング(8番人気)などがたびたび穴を開けている。6回のコーナー通過・短い直線というGIの中でも屈指のクセを持つコースゆえ、レイアウトをフルに生かせば力量差が埋められるという点を覚えておきたい。 なお追込馬は【0-0-2-42】という目を覆いたくなるような成績で、軽視が正解だろう。