なぜ久保裕也の米国FCシンシナティ移籍が決定したのか? 公式サイトが背景解説
また「久保の契約がFCシンシナティにもたらす意味」として、「シンシナティが、2019年にゴールを決めたのは31度だけだった。チームは1ゴール差で5度負けており、順位表において取れたかもしれない勝ち点15を失った可能性がある。概して久保のような有名な得点力のある選手はこれらの穴を埋め、オレンジ・アンド・ブルー(FCシンシナティの愛称)が昨年に取りそこなった勝ち点への道を切り開くだろう。久保は、最高レベルの試合で磨かれてきた上質なフィニッシャーといえる」と、非常に好意的な見解を加えた。 だが、その一方で、地元サッカーメディアのシンシナティ・サッカー・トークは「久保の加入で浮かぶ最大の疑問の1つは、彼のポジションだろう」と、久保のポジション問題について厳しい見方を伝えた。 「久保はベルギーと日本では、しばしばセカンドストライカーとして起用されていたが、過去数シーズンのポジションはウィングへと変更されていた」と指摘。その上で、「久保は(ポートランドから獲得した)アディのように今シーズンへ向けての中心選手として考えられることはないだろう。この契約は、2020年へ向けてトップポジションのストライカー、もしくはプレーメイカーを含めた少なくとも1選手、もしくは2選手を獲得する動きへ向けた布石となるに違いない」という見解を掲載した。 久保は2017年にベルギー1部のヘントへクラブ史上最高額となる約4億2000万円の移籍金で完全移籍し、シーズン20得点をマークしたが、 2018年8月にブンデスリーガの1.FCニュルンベルクへレンタル移籍。今シーズンはヘントへ復帰したが、リーグ戦でわずか6試合の出場にとどまっており、ここ10試合はベンチ入りすらできていない状況だった。 それだけに大きな期待を寄せられて移籍した新天地、FCシンシナティでのプレーは、日本代表復帰の可能性さえ広げる久保のサッカー人生のエポックになるのかもしれない。