かつての人気キャラが再登場も…懐かしさよりも重苦しさが勝ったワケ。『相棒 season23』第7話考察レビュー
毎週水曜夜9時より放送中のドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系)。国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマの“黄金コンビ” が帰ってきた! 杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う。さっそく、第7話の内容を振り返っていこう。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】かつての人気キャラが再登場も……衝撃の展開は? 貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『相棒 season23』劇中カット一覧
脚本家・川崎龍太による重く苦しいムード
恒川「誰かがあの男に罰を与えなきゃいけなかった!!」 相棒season23 第7話「復讐者は笑わない」は懐かしい喜び以上に重苦しさが勝る物語だった。 脚本家はseason20から『相棒』に参加している川崎龍太氏で、本作で通算7本目となる。 ポップでキャッチーな作品もある一方、約半分は”復讐”にまつわる物語を執筆しており、今回も”復讐”がテーマにした格段に重いエピソードであった。 そんな今回の物語は、元彼女である板倉里穂を殺害し、29年間逃走し続けた押見が殺害される場面から始まる。 特命係は押見の足跡を追いながら、彼に恨みを持つ里穂の父親である板倉正継、そして婚約者である恒川(神尾佑)の2人を疑い捜査を開始する。 すると押見は直近10年間の足取りは完全に消していたが、最近になって恒川も勤務するスーパーで従業員の友繁沙也加((佐藤みゆき))とトラブルを起こしていた事が判明する。
三浦信輔(大谷亮介)の再登場にテンションが上がった
今回の見所は2つだ。 1つ目は三浦信輔(大谷亮介)の再登場である。 三浦信輔はseason1~season12までのレギュラーで、伊丹や芹沢と共に捜査一課の刑事として行動し、”トリオ•ザ•捜一”の最年長かつ特命係に対して中庸な立ち振る舞いをしていた人気キャラクターである。 S12「ビリーバー」で警部補へ昇進し係長になるものの、犯人を追う過程で足にナイフを刺され杖生活を余儀なくされ依願退職しレギュラーを卒業し、以降はS14「英雄」で日本全国を旅して回るところで彼の登場は終わっていた。 そんな彼が9年ぶりの再登場の上、11年ぶりとなる伊丹(川原和久)と芹沢(山中崇史)との再会、16年ぶりの亀山との再会、そして現在3人目の捜査一課である出雲(篠原ゆき子)との邂逅など、見たかったものを全て見れるとなると否が応でもテンションは上がる。 勿論ただのファンサービスで終わらせず、29年前に事件に携わっていた元刑事として、正継や恒川の力になりたいという熱い思いを持っており、死亡後の捜査でも足取りが掴めない押見の直近10年間を解き明かす最後のピースを特命係に伝えるなど、事件解決にも多大なる貢献をしている。