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殺人か承諾殺人か…座間9人殺害事件に若新雄純氏「“間違った救い”に行かせてはいけない」

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ABEMA TIMES

 2017年に神奈川県座間市のアパートで当時15歳から26歳の男女9人の損壊された遺体が次々に見つかった事件で、強盗殺人などの罪に問われている白石隆浩(29)被告の裁判員裁判が9月30日、東京地方裁判所立川支部で行われた。 【映像】「ヒモの立場を維持したかった」ジャーナリストが語る座間9人殺害事件・白石被告の生々しい素顔  事件が発覚したのは、約3年前の2017年10月30日だ。白石隆浩被告は、女性8人に対する強盗・強制性交殺人と男性1人への強盗殺人などの罪で起訴されている。  SNS上の自殺願望の書き込みに接触などして、被害者と知り合った白石被告。裁判の争点になっているのは、今回の事件が殺人か承諾殺人、どちらに当たるかどうかだ。殺人は死刑または無期懲役もしくは5年以上の懲役とされており、承諾殺人は6カ月以上、7年以下の懲役または禁固とされている。裁判員裁判では、白石被告の弁護士が承諾殺人を主張する方針で、判決は12月15日を予定。裁判は、判決の期日まで24回にわたって行われる予定だ。  この事件に、ニュース番組「ABEMAヒルズ」に出演したコメンテーターで、慶応大学特任准教授などを務めるプロデューサーの若新雄純氏は「9人全員を承諾殺人とするのは難しいのでは」と見解を示す。

「1人であってもそれが殺人であれば、刑は軽くならない。しかし、傾向として、承諾に当たるような人、承諾という状態になっていた人もいたとは思う。はっきりとはわからないが、そうじゃなければ、白石被告も次々と人を集めて犯行に至ることはできなかったのではないか」  SNS上で知り合った女性たちを次々と部屋に誘い込んだ白石被告。なぜ、被害者らは白石被告と出会い、自宅に行ってしまったのだろうか。若新氏は白石被告の存在について「巧みに弱さを“引き寄せて”いたのでは」と語る。 「こういうニュースが流れると『弱みにつけ込んだ』などの意見があるが、相手の弱みにつけ込んだというよりも、白石被告のような人が“弱さ”を引き寄せているのではないか。自殺を考える、またはそれに近いものに追い込まれた人たちが、最後に何かにすがりたかったり、どこか行き場所みたいなものを求めたりして、白石被告のような存在が間違った意味での“救い”になってしまっていたのではないか。白石被告がどう言ったかわからないが、白石被告の存在は巧みにそういう弱さ(=最後に何かにすがりたい気持ちなど)を引きつけるものになっていた」  この事件をきっかけに、国の委託で複数のNPOがSNSを使った相談事業を開始した。これまでに約10万件もの相談が寄せられているといい、電話相談でも「いのちの電話」「こころの健康相談統一ダイヤル」などが存在する。今後、自殺を考えた人が“間違った救い”に行かせないためにはどうしたらいいのだろうか。 「“生きる希望”ではなく、“死ねる安心”を救いにしてはいけない。しかし、『死ななくて済むようにしてあげる』よりも『苦しまずに殺してあげる』というようなものがより強い救いに見えてしまったら、人によってはそちらに行ってしまう。この“間違った救い”に行かせないような相談窓口が必要だと思うが、かなりの共感力を持っていたり、相手の存在をつなぎとめるような気持ちを持っていないと簡単じゃない」  自殺を考える人の最後の砦とも言える相談窓口。相手が“間違った救い”に手を伸ばさないために、担当者は日々向き合っている。 「いのちの電話」 0570-783-556 「こころの健康相談統一ダイヤル」 0570-064-556 (ABEMA/「ABEMAヒルズ」より)

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