【俳優・町田啓太スペシャルインタビュー】研ぎ澄まされた感性で歩んだ軌跡といま迎える飛躍のとき
人と対話を重ねることを是とし、尊重し合うことで成長の糧とする。多種多様な役どころをいとも軽やかに演じてみせる町田啓太のしなやかさは、決して一朝一夕に得られたものではない 俳優・町田啓太さん写真一覧
町田啓太は、昨今続く話題作への出演と多彩な役どころから、さまざまな場面で「勢いがある」「波に乗っている」と形容される俳優である。恵まれた体躯で最新ファッションを纏って雑誌に登場したかと思えば、一方では、知的かつ落ち着いた面持ちでバラエティ番組のトークも軽々とこなしてみせる。町田啓太という俳優の存在をつい最近知ったばかりという人であれば、現在の彼のフレッシュかつスマートな佇まいが、デビューから約12年というキャリアを積み重ねた上にあるということに、少なからず驚くに違いない。 「ありがたいことに、最近はさまざまなことに挑戦させてもらっているので、すべて楽しくやらせていただいています。今年で32歳になりますが、デビュー当時は実年齢よりも上に見られていたので、やっと年齢が追いついてきた感があります。俳優として活動し始めた当初は手探り状態で、それはもうたくさんの方々に助けられてきました。自分なりにやりがいや楽しみを見いだせたのも、素晴らしい方々や作品との出会いがあってこそ。本当に感謝しています」 (画像) 絶妙なサイズバランスとシルエットでクラシックなアイテムをモダンに進化させるプラダ。カメラの前で町田が描く軽妙なステップが、その魅力を一気に加速させて ジャケット¥495000、ニットポロ¥220000(ともに予定価格)、パンツ(参考色)¥258500(予定価格)、ベルトつきインナーパンツ(参考商品)、靴¥140800(予定価格)/プラダ プラダ クライアントサービス フリーダイヤル:0120-451-913
大学在学中から演技とダンスのレッスンをスタート。2010年に挑んだ劇団EXILEのオーディションで、約2,000人の応募者の中から見事合格を果たすも、思うような活躍ができない日々が続いた。自身も「腐りかけた」と語った試練の日々からの転機となったのが、2014年のNHK連続テレビ小説『花子とアン』への出演だ。オーディションの志望動機を応募書類に手書きするところから始まり、数回の審査を経て獲得したのは、主人公の義弟という重要な役どころ。「自分をみていただき、チャンスをもらえたという手応えがあった」という当時の経験はまた、共演者やスタッフとの現場での対話や交流が、自身の成長には欠かせないと気づいた機会でもあったと語る。 「さかのぼればすべての作品が、学びの基となっています。なかでも『花子とアン』、その後に出演したドラマ『美女と男子』で仲間由紀恵さんとご一緒させていただいたことは、僕の中で大きな糧となって今につながっています。最近では映画『チェリまほ THE MOVIE~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』で共演した赤楚衛二(あかそえいじ)さんほか同世代のスタッフと、密にディスカッションしながら役を練り上げたことも素晴らしい経験です。20代の頃よりも自分の考えを言語化できるようになり、周りの方々に話を聴いてもらえたことが大きいかもしれません。俳優という仕事は役柄を理解することはもちろん、どうアウトプットするかが重要です。ささいなことでも相談したり、誠実さをもって議論することが、よりよい作品作りにつながるのだとここでも実感できました」 (画像) 一見、同柄に見えるスリーピースは極小の異なるチェックをアイテムで重ねた繊細な仕掛け。現場での対話を積み上げることで役を練り上げる、町田啓太の姿とも大いにリンクする ジャケット¥81400、ベスト¥33000、シャツ¥26400、パンツ¥35200、ネクタイ¥19800・靴¥52800/ランバン コレクション ジョイックスコーポレーション Tel. 03(5213)2532 靴下/スタイリスト私物