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電子政府ランキング1位のデンマーク。デジタル化で生活はどう変わる?現地在住のIT専門家に聞く

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国連の経済社会局(UNDESA)が2年ごとに発表している「世界電子政府ランキング」において、2018年から2回連続で1位を獲得している北欧デンマーク。 2001年にデジタル署名制度がスタートしたのを皮切りに段階的に政策を進め、今では高齢者を含め大多数の国民が電子政府を使いこなしているという。 今回は、15年前からデンマーク・コペンハーゲン在住、ロスキレ大学でITの授業を受け持つ安岡美佳さんに、デンマークの電子政府の概要と国民視点の使い勝手、コロナ禍でのITの貢献について聞いた。

デンマークの電子政府の概要

1968年に開始されたデンマークの「CPR番号」システム。デンマークの国民には、一人ひとり異なるCPR番号が付与され、この番号に紐づけて生年月日、性別、居住地、学歴、職業等のさまざまな情報が登録され、社会保障や税金等の管理に用いられている。 2011年には財務省の下にデジタル庁が設立され、290名の職員が在籍する。現在デンマークで利用されている電子政府システムの大枠は、以下のとおりだ。 ■認証 CPR番号や企業番号(CVR番号)に紐づいた電子署名(NemID)による電子認証が導入され、使用が義務化されている。公的サービスや公共性の高いサービス銀行などでログイン時にNemIDが必要となる。 ■コミュニケーション 公共機関からの連絡を電子的に受け取る電子私書箱として、国民全員に「Digital Post eBoks」が割り振られている。政府からの各種連絡、年金や給与明細、医療機関からの定期検診・検診結果、保育施設や学校に関する地方自治体からの連絡、警察からの連絡などをメール形式で受け取れる。 ■金銭 国民は政府に1つの銀行口座情報を届け出る必要があり、この口座が政府からの金銭給付に利用される。税金の払い戻し、育児資金や生活保護金などの社会福祉関連の受領用として、また給与の振り込みにも基本的にこの口座が利用される。 ■取引 電子請求のデジタルインフラで、電子的に請求書などの文書の受け渡しを行うオンラインシステム。公共機関のサプライヤなど、公共機関との取引では利用必須。見積もりの発行、請求書の発行、請求書に基づいた支払い、税金申告など、取引に関わる事項をシームレスにワンストップで処理できる。 その他、例えばデンマークで会社を設立したい場合、24時間いつでもオンラインで手続きが可能で納税もWEBで完了する。さらにキャッシュレス化も進んでおり、一部の高齢者を除き、ほとんどの国民がクレジットカード、またはモバイルペイで決済するのがスタンダード。筆者は現地で半年以上生活しているが、現金で支払う人を見たのはほんの数回だった。 デンマーク大使館からは、以下の通り電子政府のメリットが報告されている。 ・行政手続きに要する時間が平均で1~2日減少 ・行政手続きコストが電話や窓口対応、紙書類での手続きと比べて1/2~1/3.75に削減

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