12月24日は「ウルトラ兄弟」が生まれた日!? “夢の共演”を実現させた意外な背景
子供たちの念願だった「ウルトラ兄弟」誕生の時
1971年12月24日。『帰ってきたウルトラマン』第38話「ウルトラの星 光る時」が放送された日です。このエピソードは前後編の後編。前編で危機におちいった(新)ウルトラマンを、(初代)ウルトラマンとウルトラセブンが助けに来るという、当時の子供たちにとって、待ちに待っていたエピソードでした。それはクリスマスプレゼントのようなものだったと思います。 【画像】ウルトラ6兄弟、舞台でも共演! もちろん「新マン」も登場(5枚) そして、このエピソードこそが「ウルトラ兄弟」誕生の瞬間といっても過言ではない出来事でした。 少し話を戻します。ウルトラシリーズと言われていましたが、それまで作品をまたいで前番組のキャラクターが登場することはありませんでした。 しかし、当時の雑誌などでの扱いでは、ウルトラマンとウルトラセブンの共演は普通に行われており、子供たちはいつかウルトラマンとウルトラセブンが一緒に戦う姿をテレビで見たいと思っていたのです。 そんな時、『帰ってきたウルトラマン』第18話「ウルトラセブン参上!」で、初めてウルトラセブンと新マン(現在はウルトラマンジャックという正式名称がありますが、本文では当時の一般的記述に合わせて「新マン」に統一します)による、夢の共演が実現したのでした。 この頃、小学館の学習雑誌で発表されたのが「ウルトラ兄弟」という設定でした。『ウルトラマン』最終回で登場したゾフィーを長男として、『ウルトラマン』の主役である初代ウルトラマン、ウルトラセブン、そして新マンの4人が実の兄弟だという設定です。 この後、シルバー族とレッド族という設定に合わせる形で、「兄弟のように仲がいいことからそう呼ばれるようになった」と変更になりました。「ウルトラ兄弟」という設定は、実は雑誌が考えた設定だったのです。 この設定は、当時の子供たちに喜ばれて受け入れられました。その盛り上がりのなか、テレビでの共演となったのです。 しかも変身前のハヤタとモロボシ・ダンの共演というサプライズは、子供たちの熱狂に拍車をかけました。現在のようにヒーローの共演が当たり前になった時代では想像もつかないかもしれませんが、この出来事は当時の子供たちにとって一大事件だったのです。