27年前に女子高生が海に流した手紙に“再会” 父島に漂着 発見の島民と一緒に草津で喜ぶ
27年前、群馬県内の女子高生たちが海に流した手紙入りボトルが、小笠原諸島・父島(東京都)に流れ着いた。ボトルを発見した同島の橋本愛さん(30)と清水優海さん(24)が、草津町内のホテルで、当時ボトルを流した生徒たち4人に手紙や写真を届けた。
ボトルは1994年2月15日、共愛学園高の生徒だった8人の女子生徒が、船舶の役割や海洋について学ぶため、研修生として乗船した帆船・海王丸から流したもの。ボトルの中には、日本語と英語、中国語で直筆で書いた手紙と写真、折り鶴を入れ、鹿児島県沖のトカラ列島付近から放流した。
この日は、父島から訪れた 2人に加え、当時の8人のうち、鈴木亜希子さん(45)、河原(旧姓・嶋田)妃恵さん(45)、沢田(同・前田)智美さん(45)、久保田(同・丸山)美穂さん(45)の4人と、当時の顧問だった同校の岩崎繁教諭(65)らが集まった。参加者は、食事をしながら、当時の思い出話や近況報告、橋本さんたちがボトルを拾った 状況についての話などの会話に花を咲かせ、楽しいひとときを過ごした。
漂着した手紙や写真が披露されると「手紙に書いてあるの私の字かな」「懐かしいにおいがする」と興奮。鈴木さんは「実際に写真と手紙を見て感動した。卒業以来なかなか会う機会がなかったが、巡り合わせてもらって感謝したい」と感激していた。
漂着したボトルは、父島で森林保護員として働く橋本さんと清水さんが、昨年3月に海岸で偶然発見。手紙に記されていた情報から、同校に連絡を取り、再会が実現した。2人は「見つけた時は、まるでタイムトラベルしているような感覚だった。喜んでくれる姿を見て、見つけられて良かった」とうれしそうだった。