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見つけた時にはもう手遅れ…肺がんを治すのは、未だにとても難しい

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現代ビジネス

ステージIIIの5年生存率は20%以下

 「肺がんは、他のがんに比べてもやっかいな病です。まず、腫瘍を見つけることが非常に難しい。会社や自治体の健康診断で定期的にレントゲン検査を受けても、肺がんが早期に発見されるケースは少ないのです。 【写真】医者が明かす「痛い死に方ランキング」ワースト50  たとえば胃がんや大腸がんは、内視鏡検査をすれば直接がんを見ることができ、直ちに組織を採取できます。ところが、肺がんは心臓の影に隠れていたりすると、見つけることができません」(千葉大学医学部附属病院の滝口裕一氏)  肺がんによる死亡者数は、相変わらず、ずば抜けて多い。'98年以降、男女合計で国内のがん死亡原因の1位は常に肺がんが占めている。現在でも毎年7万人以上の人々が、この病によって命を落としている。  「肺がんは死亡率が高いのも特徴です。昨年4月に公表された国立がん研究センターの最新データでは、ステージIIIの肺がん患者の5年生存率は19・8%しかありませんでした。  男性の人口10万人あたりで肺がんにかかって亡くなる率を割り出すと、86・7人にも達します。これは大腸がんの約2倍にあたります。新型コロナウイルスでの死亡率は同じ10万人あたりで約0・6人。肺がんは新型コロナより、144倍も『死にやすい』病気なのです」(浅草クリニックの内山伸氏)  肺がんが治しにくいと言われる理由は、転移のスピードと進行の早さにもある。運良く発見できても、手術が受けられるのは40%にも満たない。つまり、がんが見つかった時点で、60%以上が切除による完治を目指すには手遅れなのだ。  「肺がん細胞は、周囲の臓器や組織を壊しながら増殖していきます。血液やリンパ液の流れに乗って他の部位へと侵食していくのです。  健康意識の高い人が健康診断や人間ドックを受けていたとしても、肺がんが見つかった時にはすでに脳や肝臓、副腎や骨に転移して、手の施しようのない状態にまで悪化していることがざらなのです」(前出・滝口氏)

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