奄美トレイル、笠利エリアも開通 式後に40人が記念ウオーク 奄美市
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録に向け、鹿児島県が奄美各島でコース設定を進めている「奄美トレイル」の笠利エリア開通式が20日、奄美市笠利町のあやまる岬観光公園であった。式後にトレイルウオークがあり、関係者約40人が海岸沿いのサイクリングロードなど約2・8キロの道のりを散策した。県によると、今年度中に群島内の全14エリア(51コース)が開通し、総延長約550キロのロングトレイルがつながるという。 奄美トレイルは、来年の実現を目指す世界自然遺産登録を契機に、奄美の自然と文化への理解を促進し、人の人との交流を通して地域の元気と奄美ファンを創出する目的。2016年度からコース選定の取り組みがスタートした。 18年1月の住用エリア(奄美市)を皮切りに、これまでに笠利も含め12エリアが開通。残る龍郷町エリア、加計呂麻・請・与路島(瀬戸内町)エリアも今年度中に開通する見込み。 笠利エリアは▽奄美大島最北端の文化を感じて歩く佐仁・用海岸・笠利・須野コース(10・2キロ)▽海岸沿いを歩いて自然を楽しむ、あやまる岬・土盛海岸・宇宿・万屋コース(6・0キロ)▽サトウキビ畑と食がテーマの奄美空港・赤木名・手花部・節田コース(9・5キロ)▽太平洋側を見下ろす絶景と奄美大島の神々がテーマのひと・もの交流プラザ・用安・神ノ子コース(5・5キロ)-のいずれも個性的な4コース。 開通式は新型コロナウイルス感染症対策で人の密を避けるため、コース選定にかかわった地元住民や観光、行政などの関係者のみ参加。県環境林務部の村山浩美次長、奄美市役所笠利総合支所の濱田洋一郎支所長のあいさつの後、テープカットが行われた。 式後、参加者はあやまる岬から土盛海岸までのトレイルの一部コースを、景色を楽しみながらゆっくりと散策。トレイル開通を控えた龍郷町の久保岳大さん(45)は「きょうは風が強くて寒かったが、海沿いの景色は干潟のアオサの(緑)色が映える感じで、きれいだと思った」と話していた。
奄美の南海日日新聞