国見攻撃陣を封じ込めた創成館、悲願の選手権初出場まであと1勝
久留貴昭監督が就任して今年で10年目。創成館が悲願の選手権初出場まであと1勝とした。 【フォトギャラリー】国見 vs 創成館 11月3日、高校サッカー選手権の長崎県予選準決勝が行われ、創成館は10年ぶりの出場を目指す国見と対戦。拮抗した展開となったが、後半に奪った1点を最後まで守り切った。 序盤から創成館が主導権を握る。最終ラインでブロックを作り、国見の強力なアタッカー陣に自由を与えない。とりわけ素晴らしかったのが、速さと強さを兼ね備える188 cmの大型FW中島大嘉(3年/コンサドーレ札幌内定)への対応。CBの江崎智哉(3年)とCB吉谷武(3年)が背後のスペースを消し、空中戦では頭脳的なプレーで優位に立たせない。もう1人のFW日下部優哉(3年)に対してもスピードを封じ、決定機を作らせなかった。守備でリズムを掴むと、攻撃ではロングボールを相手の背後に入れるスタイルで相手を押し込む。セカンドボールへの反応も良く、中盤で拾って再び攻めに転じた。ただ、肝心なゴールが奪えない。前半16分にロングスローから決定機を迎えるが、吉谷が合わせられず。25分にはキャプテン・MF岩崎雄永(3年)がゴール前にラストパスを入れたものの、MF田中翔太(3年)がものにできなかった。 スコアレスで迎えた後半も粘り強い守備から攻撃を仕掛ける。中島と日下部を抑え込みながら、攻撃では岩崎を中心に速攻を展開。後半4分には相手CKからカウンターに持ち込み、岩崎が右足でシュート。直後の49分にはFKから岩崎が直接ゴールを狙ったが、枠を捉えきれなかった。その中で迎えた12分。ペナルティエリアでハンドの判定からPKを獲得。「普段から練習をしていましたし、練習試合でもPKを蹴っていたので緊張しなかった」という岩崎が冷静に決め、待望の先制点を奪った。 以降は相手の反撃に遭う場面もあったが、江崎と吉谷のCBコンビと守護神・永田健人(2年)を中心に守って得点を与えない。最後まで国見攻撃陣を封じ込めた創成館が決勝進出を決め、11月8日の決勝で長崎総科大附と対戦することが決まった。