久保は外れたがU-22代表に選ばれたもう一人の17歳逸材とは?
FC東京戦では同じ2001年生まれの久保と激しくマッチアップした。誕生日が松岡の6月1日に対して、久保は3日後の6月4日。そうした縁もあって、久保をライバル視してきたのだろう。FC東京戦後には久保に対して、こんな言葉を残している。 「同じ17歳ということは、かなり意識していました。常に一歩、二歩、三歩と先を行く存在だったので、しっかりぶつかってボールを奪ってやろう、と思っていました」 熊本県出身の松岡は地元のクラブチーム、ソレッソ熊本で心技体を磨きあげてきた。そして、中学生年代となるU-15からの卒団を前にして、現在はサガンのトップチームを指揮する金明輝監督(38)の情熱的な指導のもとで、急速に力を伸ばしていたサガン鳥栖U-18に魅せられた。 「ソレッソ側も勧めてくれましたし、僕としても『このチームしかない』と信じてやって来ました。金さんは自分の調子がいいときには、鼻っ柱をへし折るくらいの強い言葉をかけてくる。逆に上手くいっていないときは、自分でしっかり考えられるように導いてくれる。そういう指導は自分的にも本当に助かっているし、もっと、もっとやらなきゃいけないという思いにもさせられます」 サガン鳥栖U-18は全寮制で、県内の2ヵ所にある寮のうち、松岡は下部組織の練習拠点となる佐賀市内の佐賀市健康運動センターの近くにあるそれで生活している。そして、トップチームの練習場がある鳥 栖市まで、片道だけで実に1時間半をかけて電車で通っている。 久保は2017年11月にプロ契約を結ぶとほぼ同時に、通っていた全日制の高校から通信制のそれへ転校している。原則午前中に行われるトップチームの練習に参加しやすい環境を整えるためだったが、松岡は残り1年を切った高校生活との両立を目指す決意を固めている。 「学校からも『協力する』と言っていただいているので。テストなどでいい点数を取ることを含めて、トップチームとの両方でやるべきことをしっかりとやっていきたい」