客室乗務員の子育て、同僚がサポート ANAの取り組み
日テレNEWS NNN
世界中を飛び回る客室乗務員。子育てと両立しながら乗務する人もいるため、全日空では不規則な勤務をサポートする取り組みが始まっています。 東京・羽田空港、全日空の客室乗務員・津末真樹さん。入社29年目のベテランですが、乗務がない日、あることを行っているといいます。 この日、夕方に向かったのは、同僚の客室乗務員の子ども、そうくん(3)の保育園のお迎えです。 そのころ、そうくんのお母さんは、羽田―秋田・往復便の勤務。羽田には午後5時ごろに戻るため、ある社内の取り組みを利用し、津末さんに子ども任せ、勤務に向かいます。 それが去年、全日空で始まった「チャイルドケアステーション」という子育て支援の取り組み。客室乗務員が乗務以外の日に、子育て中の同僚のサポーターとなり、子どもの送り迎えなどを行います。 早朝や泊まり勤務もある客室乗務員。育児を機に仕事から離れる人を減らそうと、客室乗務員のアイデアから生まれました。 全日空・元客室乗務員 鎌田明子さん「急な勤務変更からフライトになったママさんCAから『今日は保育をしてくれる人を探すのに、とっても苦労した』と話を聞きました。安心して仕事に行くことができて、長く仕事を続けることができたらいいなという思いで、この企画を始めました」 予約は専用のサイトで、自分の希望に合ったサポーターを選び、マッチング。1時間あたり、1100円をサポーターに支払います。 津末さんも息子がいますが、子育てが一段落。後輩の力になりたいとサポート役を買って出ました。そうくんの自宅でお母さんの帰りを待ちます。 遊びに夢中になること1時間半。お母さんがお弁当を用意してくれていました。おなかも、いっぱいに。 そして、お迎えから3時間たった午後7時。お母さんが帰ってきました。 そうくんのお母さん 西川沙織さん「ありがとうございました。お世話になりました」 この取り組み、客室乗務員同士だからこそのメリットがあるといいます。 西川さん「イレギュラーの多い仕事ですので、事情のわかっている同じ会社の、同じ職業の方に来ていただける点で、相談しやすかったりとか、保育をお願いするに当たって安心感があります」 津末さん「やめる選択肢よりは、少しでもいいので周りの人に、たくさん甘えて(仕事を)続けてほしいなと思っています」 取り組みは整備士などにも対象を広げ、働きやすい環境の整備が進められています。