モデルナ製ワクチン、広島県内で計15万回分廃棄へ 副反応懸念、ファイザー製に人気
今月末までに使用期限を迎える新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチンについて、広島県内では少なくとも計15万2101回分が廃棄される見通しであることが18日、中国新聞の調べで分かった。県や市町の担当者は、感染しても重症化しにくいとされる若者を中心に接種率が伸び悩んだ上、米ファイザー製を希望する人が目立ち、モデルナ製が余ったとみている。 【一覧表】広島県内の市町別モデルナ製ワクチンの廃棄見込み回数 県と県内23市町の担当者に18日、聞き取った。1バイアル(瓶)の接種回数(15~20回)に基づき、廃棄を見込む回数を計算した。廃棄予定は23市町のうち少なくとも13市町(56・5%)。県も集団接種に使う予定だった8千回分を廃棄する見通しとした。 3回目接種では国は1、2回目に比べてモデルナ製の配分量を増やしたが、多くの市町ではファイザー製に人気が集まった。坂町は「副反応を懸念してモデルナ製の接種予約は少なかった」と明かす。府中町は「国はもっとモデルナ製の安全性をアピールしてほしい」と注文する。
中国新聞社