横野すみれ、俳優として飛躍の2024年「“横野すみれ=悪女”みたいなイメージを付けられたらうれしい」
NMB48でのアイドル活動を経て、現在はゼロイチファミリアでタレント・俳優として活躍する横野すみれ。漫画家・月子氏による同名漫画をドラマ化した「バツコイ」(毎週土曜深夜0:00-0:30ほか、BSテレ東ほか/Leminoプレミアムで全話配信中)では、高校教師・砂後谷輝義(渡部秀)の前に現れる美女・鮫島あいかを演じ、水着姿で誘惑する様子がSNSで話題を集めた。舞台2作品に出演した2024年は、同作のほかにもドラマや映画の撮影に参加するなど、俳優業が充実していたという横野。芝居に対する思いや応援してくれる人たちへの感謝、今後の展望などを語ってもらった。 【写真】「“悪女”みたいなイメージを付けられたら」という横野すみれがあざといポーズを見せる ■鮫島あいかは「似ている。私らしさを出せるんじゃないかなって(笑)」 ――本作への出演が決まった時の心境を聞かせてください。 すごくびっくりしました。ドラマへの出演経験は少ないので、うれしかったです。私が演じる鮫島あいかは、島育ちの明るくてピュアな女の子。東京に憧れを持っているところが、私と似ているなと思いました。私も大阪から東京に出てきたので、東京で輝きたいという気持ちはあいかのようにありました。砂後谷にグッと近づくシーンもあるんですが、そういうところは得意分野なので、私らしさを出せるんじゃないかなと思いました(笑)。 ――誘惑するような、あざとい女性が得意なんですね(笑)。 そうですね。ある意味では握手会も近いところがあるんですよね。応援してくれる方をグッと近づけるのと、砂後谷をグッと引き寄せるところは似ているなと思いました。 ――アイドル経験が今回の役に生きていると。 生きていました! ホステスの役なので、スナックのシーンとかもあって、最初はそういう撮影が初めてで緊張していたんですが、緊張が解けてからは自分のペースでできました。 ■渡部秀とは「おそば屋さんの情報を交換」 ――今回の現場の雰囲気はいかがでしたか? 皆さん優しかったです。分からないことも多かったんですが、すごく丁寧に教えてくださってありがたかったですね。渡部さんはおそばが好きとおっしゃっていたんですが、私もおそばが大好きなので、おすすめのおそば屋さんの情報を交換したりしました。 ――撮影に向けてはどのような準備をしましたか? 本の読み合わせで監督からたくさん指示を頂きました。あいかの元気なところと誘惑するところのギャップを作りたいということで、最初は難しくて戸惑ったんですが、しっかり教えていただいて、家で鏡を見ながら表情の練習をしたりして落とし込みました。 ――作中で注目してほしいポイントはどこでしょうか? あいかの成長に注目してもらいたいです。最初に、水着でサーフボードを持って砂後谷と出会うところと最後のあいかではガラッと変わっていくところが見どころだと思います。だんだん強い女性になっていくんです。 ■舞台の稽古と並行してドラマを撮影 ――俳優業への関心はもともと高かったんですか? アイドル時代からずっとやってみたかったんです。チャンスは何度か頂いていたんですが、その頃にはなかなか練習する機会も多くなかったので、苦手意識とまではいかなくとも、難しいなと思っていました。 でも、ゼロイチファミリアに所属してからワークショップや演技レッスンを頻繁に受けるようになって、本格的にお仕事にしたいなと思うようになりました。今年の下半期は未解禁のものも含め、たくさん挑戦させていただきました。 ――11月も舞台に出演されていましたね。映像作品とは感覚が違うものですか? どっちも大好きなんですけど、全然違いますね。映像では目の動きなどの繊細なお芝居を研究することが楽しいですし、舞台ではお客さんの反応が毎回楽しいんです。この作品ではないんですけど、舞台の稽古と並行して違うドラマを撮っていたので、舞台の習慣で私だけ声が大きくなってないかなという気になって(笑)。でも、そこは抑えながらなんとかできました。 ――舞台稽古と並行して参加した作品があったんですね。 そうなんです。今回の作品とは別に、あと二つ参加したドラマがあって。来年も女優業を頑張っていきたいなと思っています。 ――撮影も続いているんじゃないですか? そうなんですよ。違う作品の台本を3冊、それぞれ持ち歩いていたりしました。「今、運いいな」と思っていました。今回の「バツコイ」はちょっと小悪魔っぽいキャラクターですが、今後の作品でも悪女の役が多めなので、“横野すみれ=悪女”みたいなイメージを付けられたらうれしいなと思っています。 ■普段の自分じゃない職業を演じられることは魅力 ――出演作品を重ねていく中で、横野さんは俳優業の魅力をどんなところに感じていますか? 今回の作品ではホステスやキャバ嬢を演じましたが、そういう知らない世界の役をやってみたいなという憧れもあったので、普段の自分じゃない職業を演じられることはすごく楽しくて、魅力だなと思います。 ――今後の目標を聞かせてください。 ずっと大好きなのは小松菜奈さんなんですが、同じようになれるとは思っていなくて、小松さんのような唯一無二の雰囲気を私も出せるようになりたいなと思っています。現実離れしたような役にもいつか挑戦してみたいですね。連続殺人犯とか、何かを極めた職人の役とか、今の私ではまだできないような深みのある役を演じられるようになりたいです。主演作品もいつかやりたいので、それを目標に頑張っています。 ■2024年は「100点な1年。去年の私はびっくりしていると思う(笑)」 ――2024年も終わりが近づいています。横野さんにとってどんな1年でしたか? ドラマにたくさん参加させていただいて、舞台にも2本出て、少しですが映画にも出させていただいて。お芝居中心の1年にすることができました。お仕事以外でも、プライベートではコスメコンシェルジュという美容の資格を取得することができて、私にとっては100点な1年でした。こんなにたくさんお芝居をやらせていただけるとは思っていなかったので、去年の私はすごくびっくりしていると思います(笑)。 ――では、2025年の抱負を教えてください。 来年もこの調子で頑張っていきたいです。それから、やっぱり注目していただいたきっかけであるグラビアも力を入れたいですね。「バツコイ」でも登場シーンの水着への反響が大きかったので、お芝居と同時にグラビアも頑張っていきたいです。コスメコンシェルジュの資格も生かして、YouTubeを開設したいなという思いもあるんです。美容面の発信もできるようにもっとたくさん知識をつけて、雑誌などでも連載ができたらうれしいです。 ■応援してくれる人たちに感謝 ――12月には生誕祭イベントも控えていますが、横野さんにとって応援してくれる人たちはどのような存在ですか? 私は一度、活動を休止しているんですが、その期間を待った上で引き続き応援してくださっている方々も多いんです。それは当たり前のことではないので、感謝の気持ちがずっとあります。優しい方ばかりで、本当に恵まれているなと思っています。 ――最後に「バツコイ」の今後の展開を楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。 砂後谷はダメダメな感じですが、あいかという存在が現れてからの展開と、あいかの成長の過程を楽しみにしていてほしいです。「バツコイ」はダメな恋愛がテーマですが、ドラマ自体はコメディーっぽい、明るい作風なので、どの世代の方でも分かりやすく、楽しい気持ちで見られると思うので、まだ見ていない方にもぜひ見てほしいです! ◆取材・文=山田健史