人気のラーメン店 秘密は“納豆を食べて育った豚” ホルモン焼き店から起死回生の転向 岐阜・下呂市
コロナ禍で売り上げが激減したホルモン焼きの店が、ラーメン店に方向転換。「本気のラーメンを作りたい」と、試行錯誤を繰り返し、親子で作り上げたこだわりのラーメンには、地元で人気の“納豆を食べて育った豚”が使われていました。
1月、岐阜県下呂市に新しくオープンしたラーメン店「夜宴」。 人気は「しょうゆラーメン」。豚骨でだしをとりながらも、あっさりとしていて、コクのある深い味わいが魅力です。このラーメンを求めて、ランチ時には大盛況です。 以前はホルモン焼きのお店でしたが、コロナ禍によって客足は激減。 かき入れ時の年末でさえ、1週間で10人しかお客さんが来なかったため、ホルモン焼きの店はやめてしまったといいます。 「お肉も廃棄せざるを得なかった。(予約の)キャンセルと(肉の)廃棄とか考えると(損失は)100万円ちょっとはいくかもしれないです」(夜宴 小林忠雄 代表)
その後、起死回生の一手として選んだのはラーメンでした。 食べ歩きが好きで県外にも食べに行き、いろんなラーメンを食べてきたという小林さん。また、長男の皆斗さんがラーメン店へ修行に行っていたこともあり、ラーメンに決めたそうです。 そして、小林さん親子がこだわったのは、だしやチャーシューに使われる豚。 「下呂市には“なっとく豚”というブランドの豚がある。その豚の豚骨でやってみようと。納豆を食う豚と書くんですね、納豆喰豚」(夜宴 小林代表)
地元では、飛騨牛とともに“飛騨の二大ブランド肉”として人気だという “納豆喰豚”。 ほとんどが下呂市内で消費されていて、その肉質は肉のプロも太鼓判を押します。 「納豆を食べることで腸内環境がよくなって、健康であるからお肉もおいしいし安全」(精肉店 天狗 戸谷吉之 社長)
気になるのは、豚がどうやって納豆を食べているのか。 実は、エサはネバネバの納豆ではなく、乾燥させて粉末状にしたもの。これをエサに混ぜることで肉質が柔らかく、豚独特の臭いも抑えられるということです。