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社説[高校野球代替大会]さあ特別な夏の開幕だ

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沖縄タイムス

 「2020県高校野球夏季大会」がきょう、いよいよ開幕する。新型コロナウイルスの感染拡大防止で中止になった夏の甲子園大会への出場権を懸けた地方大会に代わる大会だ。県高校野球連盟が独自で主催し、63校59チームが県の頂点を目指す。  部活動の停止期間が長引きチーム練習ができないもどかしさ、甲子園という夢の舞台への挑戦を閉ざされた悔しさを乗り越えて臨む特別な大会だ。3年生にとっては、仲間と打ち込んできた部活動の集大成となる。球児たちには、これまでの練習の成果を存分に発揮してほしい。  多くが小学生のころから聖地を目指してきた。「地元から甲子園へ行こう」と仲間と声を掛け合い共に成長してきた球児がいれば、親元を離れて県外や台湾から沖縄の強豪校に進学した球児もいる。休校中も不安を抱えつつ、それぞれ自主練習に励んできた。  日本高野連の夏の甲子園中止決定からわずか3日後、県高野連は独自の県大会を7月4日開幕で開催すると決定した。県内のコロナの状況が落ちついていることも大きいが、迅速な決断は、やりきれない思いを抱えた球児たちを勇気づけたに違いない。  最大の目標を失い、いったん気持ちが途切れてしまうと再び奮い立たせるのが難しい選手もいるだろうし、3年生にとっては進学や就職の準備もあるからだ。  きょう始まる大会は、スポーツができる日常や仲間の素晴らしさを再認識する機会ともなるだろう。 ■ ■  「特別な夏」に開かれる大会は、ルールや運営も異例ずくめだ。  多くの選手に出場機会を与えるため、登録人数を最大60人に拡大した。ベンチ入りの25人は試合ごとに入れ替えることができる。  熱中症やけがの予防のため、通常は延長十三回に行うタイブレークを決勝含む全試合で十回から適用する。コロナ感染防止策として開会式は行わず、観戦は部員や3年生の保護者に限定した。  大会主催者は、球児のひたむきな思いに応えると同時に、「新しい日常」の下でコロナ対策にも万全を期す必要がある。  高校野球熱がひときわ高い県内では、保護者でなくとも球場での観戦を楽しみにしているファンが少なくない。だが、今大会は感染防止が優先されることを理解してほしい。初戦からインターネットでのライブ配信もある。しばらくはネット越しに熱戦を盛り上げたい。 ■ ■  県高校総合体育大会も18日に開幕する。こちらは代替大会ではないものの、やはり目標としていた全国大会が中止となった点は変わりない。  全国大会の中止が相次ぐ中高生スポーツ。保護者や指導者ら有志が、せめて県大会や地区大会を、と感染対策を支えるプロジェクトを立ち上げた。クラウドファンディングで必要な資金を募っており、文化活動を含めて支援する。  コロナ禍にあって、何ができるかを模索し行動する大人たちの姿は、生徒たちへの最大のエールだ。

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