還暦前50代、貯金は1000万円あれば安心か
人生100年時代を迎えた今、50代で貯金が1,000万円あれば老後は安心なのでしょうか。 この記事では、老後に備えてどの程度の貯蓄があればいいのか、足りない場合はどのようにすればいいのかについて解説します。
老後に必要なお金
生命保険文化センターがおこなった意識調査によると、夫婦2人で老後生活を送る上で必要な最低日常生活費は、月額平均22.1万円。 また「老後資金2,000万円問題」で話題になった、金融審議会の「高齢社会における資産形成・管理」についての報告書によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の毎月の実収入は約21万円、実支出は約26万円で、毎月約5万円の赤字が発生しています。 老後を20年間と考えると約1,300万円、約30年だと2,000万円が不足することとなり、この赤字分は貯金などで補填する必要があるのです。
50代の資産運用はどのようにすればいい?
人生100年時代が現実になりつつあります。2020年版の「厚生労働白書」では、平均寿命が延び、高齢化がピークを迎える2040年時点で65歳男性の約4割、女性の7割が90歳まで生きると推計しています。 もし人生が100年と考えると50代でもまだ人生半ばだといえます。 60~65歳で定年を迎えても、その先の人生は長いので、資産運用でお金を増やすことに費やせる時間は十分にあります。50代でも時間を味方につけた運用ができるのです。
50代の資産用でも分散投資が大切
資産運用と聞くと、まとまった資金を一気に投資してしまいがちです。 「安く買って、高く売る」というのが投資の理想的な形ですが、タイミングをつかむのはプロでも困難。ですから、まとまったお金があっても積立投資を活用することや、資金を投入するタイミングを分散することが大切なのです。 積立投資をおこなうことで、相場が安い局面では金融商品を多く買うことができます。そして、高い局面では買う量を少なくすることで高値掴みを避け、平均買付単価を標準化できるという効果があります。