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日本マイクロソフト、ニューノーマル時代のDX支援プロジェクト「Azure Base」をスタート

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 日本マイクロソフト株式会社は14日、Microsoft Azureにおける2021年度(2020年7月~2021年6月)の戦略について、記者説明会を開催。日本におけるエンドユーザー企業に向けた、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援の取り組みについて語った。 【この記事に関する別の画像を見る】  その中で、2019年11月に東京の代官山でプレローンチしたスペース「Azure Base」を正式スタートし、全国およびバーチャルに拡大することを発表。パートナー企業とともに、DX支援や、ライブ配信・動画配信のためのスタジオ「Teams Live Studio」などに活用していくことを明らかにした。 ■全国10拠点オープン、バーチャル拠点も12月予定  Azure Baseは「ニューノーマル を見据えたすべての組織・個人の新しい働き方 およびDXの実現を支援するプロジェクト」であると、日本マイクロソフトの柴田大樹氏(マーケティング&オペレーション部門 Azureビジネス本部 プロダクトマネージャー)は説明した。  もともと2019年11月には、東京の代官山駅近くに「Azure Daikanyama Base」をプレローンチし、イベントスペースやコワーキングスペースとして使われた。68のイベントが開催され、約1100名が利用したが、新型コロナウイルスの感染拡大により一時閉鎖となった。 【お詫びと訂正】 ・初出時、利用人数を1万1000名としておりましたが、1100名の誤りです。お詫びして訂正いたします。  10月14日から、このAzure Daikanyama Baseでの経験を生かして「Azure Base」を全国10拠点で開始する。公式Webサイトもオープンした。  10拠点のうち、Daikanyama Base(代官山)、Osaka Base(大阪)、Saga Base(佐賀)の3拠点が日本マイクロソフト直営。Sapporo Base(札幌)、Kanazawa Base(金沢)、Seaside Base(芝浦)、Yokkaichi Base(四日市)、Kobe Base(神戸)、Fukuoka Base(福岡)、Okinawa Base(沖縄市)の7拠点がパートナーによって運営される。  2021年春ごろには、Hiroshima Base(広島)とIse Base(伊勢)の2拠点もオープンする予定。  そのほか、インターネット上の「Virtual Azure Base」も開発中で、2020年12月にリリース予定。6月にオンライン開催された日本マイクロソフトのイベント「de:code 2020」のプラットフォーム(FIXER社開発)をさらに改良して提供するという。  Azure Baseは、「Azure製品にふれる場所」「地方創成・DX・働き方改革の支援」「ライブ配信・動画配信のためのスタジオ『Teams Live Studio』」「積極的なオンラインでの情報提供」といった価値を提供すると柴田氏は説明した。  また活用イメージとしては、アイデアソン・ハッカソン会場や、働き方改革のためのオンライン&オフラインベース、Microsoft製品の勉強会・ハンズオン会場を柴田氏は例に挙げた。  Azure Baseでは、日本マイクロソフトによるトレーニングなどは全国共通だが、各地のパートナーごとに力を入れたいテーマについてそれぞれ企画を立てて独自色を出していく考え。「ある拠点の特色が気に入ったが行けない、といった時には、Virtual Azure Baseを使っていただきたい」と柴田氏は補足している。  その中で、2021年に開始予定のHiroshima Baseは、山口フィナンシャルグループ(YMFG)の子会社で、データ分析やAIを扱う株式会社データ・キュービックが運営する。日本マイクロソフトとYMFGは同14日に、YMFGの営業エリアなど地域のDX推進に共同で取り組むことを発表しており、Hiroshima Baseもその取り組みの一つとなる。  Teams Live Studioについては、日本マイクロソフトの岸裕子氏(マーケティング&オペレーション部門 Microsoft 365ビジネス本部 製品マーケティング部 プロダクトマネージャー)が説明した。  Azure Baseのうち、代官山、大阪、福岡、沖縄の4拠点で10月14日にスタートした。ライブ配信や動画配信に必要な機材がすべて用意されており、機材の準備なしに利用できるという。 ■ユーザー企業がデータ活用するためのパートナーを拡大  2021年度の戦略については、日本マイクロソフトの田中啓之氏(マーケティング&オペレーション部門 Azureビジネス本部 プロダクトマーケティング&テクノロジ部 部長)が説明した。  まず2020年度(2019年7月1日~2020年6月30日)の戦略の3つの柱としてきた「クラウドへの移行(Migrate)」「アプリの変革(Innovate)」「クラウド導入・活用支援(Enable)」について振り返った。  クラウドへの移行としては、リモートワークでWindows Virtual Desktop(WVD)が好評だったことや、SAP on Azureなどが大きかったという。SAP on Azureの事例としては三井物産株式会社の基幹システムのクラウド移行が、WVDの事例としては星野リゾートがワイキキのホテル運用端末にWVDを採用したことが紹介された。  アプリの変革としては、データウェアハウス分析プラットフォームAzure Synapse Analyticsの発表や、Azure AI、業種テンプレート(5業種11テンプレート)が挙げられた。事例としては、株式会社ネイキッド/エイベックス・エンタテイメントの、AIによるオーディエンス分析が紹介された。  クラウド導入・活用支援としては、Azure等のスキル習得プログラムのエンタープライズスキルイニシアチブ(ESI)や、Azure認定資格の強化、Azure Baseのプレローンチが挙げられた。事例としては、Azure Daikanyama BaseでAzure資格試験のトレーニングを受けて130人以上が資格を取得、1カ月半でパン在庫の棚卸しシステムを自前で開発した例が紹介された。  これを受けて、2021年度の戦略を説明。3つの柱は変わらず、その中でも最注力を、アプリの変革(クラウドネイティブなアプリ開発と既存アプリのモダナイズ)であるとした。  アプリの変革では、田中氏は「お客さまがデータを活用するために、重要なのはパートナーエコシステムをどう活用するか」だとして、データ領域を推進するパートナーをいままで以上に拡大すると語った。そのほか、業種テンプレート(シナリオ)を増やすという。  クラウド移行では、まずWVDによるデスクトップのクラウド移行や、サーバーのクラウド移行を推進する。「デスクトップがクラウドに行くと周囲のサーバーもクラウドにもっていきやすい」と田中氏。2021年度の新しいものとしては、Igniteで発表した、オンプレミスのHCI(ハイパーコンバージドインフラ)をAzureで一元管理するAzure Stack HCIを紹介した。  クラウド導入・活用支援では、クラウド導入プロセスの標準化とクラウドセンターオブエクセレンス(CCoE)文化の醸成に注力する。米Microsoftで作った「クラウド導入のためのフレームワーク」を日本に合うように日本マイクロソフトでカスタマイズして提供する。また、CCoE文化醸成のためのトレーニングを増やし、ESIも内容を更新する。そしてAzure Baseを「発信基地」として全国展開する。  支援策としては、最適なコストで移行するためのオプションを豊富に用意する「Azure Migration Program」の強化や、Azureのさまざまなサービスを1日で学んでDXにつなげるワークショップ「Immersion Workshop」の提供、ESIが挙げられた。そして、その3つを支えるものとして、Azure Baseを位置づけた。  そのほか、AIへの注力としては、米INSEADと提携した「AIビジネススクール」が紹介された。

クラウド Watch,高橋 正和