【高橋由伸の眼】伝統の一戦の鍵は カジ、サカ、オカVS輝 誰が先に打つか
スポーツ報知評論家の高橋由伸氏(46)=巨人前監督=が5日、GT決戦を占った。開幕前に「2強」と予想した今年初の直接対決を前に、勝敗のポイントを鋭く指摘した。 今年初の伝統の一戦、カギは「巨人の1、3、4番VS阪神・佐藤輝」だ。両チームとも順調に勝ち星を伸ばしているが、思ったほど点は取れていない。今回の3連戦は“両者”の誰が先に打つかだと見ている。 巨人は今、坂本と岡本和の状態が良くない。ただ、勇人はちょっとしたことで上がってきそうで、岡本和はタイミングが全く合っていない。上体と下半身が一緒に回っている感じで、投手との「間」ができず、始動が遅い。だから、直球に立ち遅れている。修正法は人それぞれで、私はティー打撃を反復し、自分なりの「間」を作り直していた。 今回のコロナ感染で、丸と調子の良かったウィーラーがスタメンからいなくなった。ある意味若手にはチャンスだが、1番の梶谷を含めた主軸3人が引っ張らないと、ベンチは計算をしづらい。投手陣の状態はいいのだから、せめて一人でも奮起してほしいところだ。 阪神は2番・糸原と、5番・サンズが得点パターンになっており、6番以降が打ってくると厄介。中でも打てばベンチと球場の雰囲気が一変しそうな佐藤輝は、このまま眠らせておきたい。オープン戦と開幕後の傾向はデータに出ているはずで、徹底的に投げきること。インハイなのか、はたまた違うデータがあるのかは分からないが、キーマンには違いない。 9回打ち切りによって、先手必勝が重要。ともに投手力の高いチームだけに、カギを握る4人の出来が、勝敗を左右するだろう。(高橋 由伸)
報知新聞社