実は服以上に使える?ユニクロのバッグの出来栄えをプロと一緒に隅々までチェックしてみた!
バッグ選びの選択肢として、ユニクロは有効なのか?
モノ選びの基準は人それぞれだが、バッグに関して言えば、大多数の人々にとってウェアやシューズ以上に明確でシンプルな基準がある。 【背面にクッション性と通気性を兼備したパッドが施された「ファンクショナルバックパック」】 まずは“用途”について。バッグの基本的な役割は「物を入れて持ち運ぶこと」に尽きる。そのため、重要なのは収納力と軽量性。どれだけ荷物が入るか、そして長時間持ち歩いた際の負担を軽減する軽さ。この2点はこだわるべきだろう。また、重量だけでなく、素材やショルダーストラップといった、持ち心地や背負い心地に影響を与える部分もチェックしておきたい。 次に“デザイン”だ。バッグの場合、収納力とサイズはほぼ比例するが、デザインの自由度はまた別の話。サイズに関係なく、洒落たデザインや機能的な構造を実現することは可能だ。また、バッグにおける「機能的な作り」とは、ポケットや収納部の設計によるところが大きい。 そして、最後に挙げたいのが“プライス”である。先述した用途やデザイン性へのこだわりは、「バッグを道具として選ぶのか、それともファッションとして選ぶのか」によって求めるレベルが変わってくる。そして、この価値判断に大きく関係してくるのが価格だ。バッグの値段はデザイン性と機能性に比例し、さらに素材やジッパーといった付属パーツのクオリティで上下する。結論を言うと、「素材にこだわり、機能性に優れ、洒落たデザインのバッグは高い」というのが一般的な常識だ。 だが、この当たり前の構図に真っ向勝負を挑んでいるブランドがある。それがユニクロである。 ここからは「&GP」編集部の若澤とスタイリスト井上裕介さんが、ユニクロで人気の高い3種類のバッグを実際に見て、触れて、ユニクロが“バッグの選択肢”として優れている理由を紐解いていく。果たしてその実力やいかに?
ユニクロのバッグはバランスが絶妙
ワカザワ:「ユニクロのウェアといえば、スタンダードで“ちょうどいい”デザインが人気の理由だと思いますが、バッグも同じような特徴があるんでしょうか?」 井上:「そうですね。ユニクロのウェアに合わせてコーディネートしやすいように開発されているので、基本的な考え方は同じです。それに、ワカザワさんがおっしゃる通り、“スタンダードでちょうどいい”デザインが特長だからこそ、シーンやスタイルを選ばず活躍するアイテムが多いと感じますね」 ワカザワ:「それって、1番イイやつじゃないですか! とはいえ、あくまでファッションアイテムとしての側面が強いですよね? 『&GP』の読者は機能性にもこだわる人が多いので、その点がクリアできているのか気になります」 井上:「逆に言うと、ファッションアイテムだからこそ“ちょうどいい”機能性なんです。ここがポイントですね。普段使いを考えると、やたらと多いポケットや、必要以上に大きな収納力、ギア感が強すぎるデザインって、かえって扱いづらいことがありますよね。その点、ユニクロのバッグはバランスが絶妙なんです。それに、どの店舗でも気軽に購入できて、手に取りやすい価格帯というのも魅力のひとつだと思います」