【福岡国際マラソン】青学大出身の吉田祐也2時間5分16秒で2度目V 大迫傑超え日本歴代3位
<陸上:福岡国際マラソン>◇1日◇福岡市・平和台陸上競技場・大濠公園~福岡市西南部周回~香椎折り返し(42・195キロ) 【写真】ゴール直後、吉田祐也は力強くガッツポーズ 青山学院大出身の吉田祐也(27=GMOインターネットグループ)が、日本人歴代3位の2時間5分16秒の好記録で4年ぶり2度目の優勝を果たした。鈴木健吾が持つ2時間4分56秒の日本記録には惜しくも及ばなかったが、20年東京マラソンで大迫傑がマークした2時間5分29秒を超えた。28キロからはT・ゲタホン(26=イスラエル)との一騎打ちとなった中、勝負強さを発揮し、来年9月の世界選手権東京大会へも大きく前進した。 レース後の場内インタビューでは「2020年に初優勝してから4年間は本当に辛かったことや悔しかったことがあまりにも多すぎて…」と号泣。「目標から遠ざかっていく自分がいまいましくてならなかったんですけど、たくさんの方が支えてくれたから、今こうしてこういうレースができたと思います。本当にありがとうございます」と頭を下げた。 レースは大きなアクシデントがないまま進み、10キロを29分38秒、20キロを59分38秒で通過。日本勢では22年世界選手権代表の西山雄介(トヨタ自動車)らが先頭集団を引っ張る中、吉田は後方で余裕のある走りを続けた。23キロから集団がばらけ始めると、すかさず前へ。西山や古賀淳紫(安川電機)らが遅れる中、粘りの走りを見せた。 30キロを1時間29分07秒で過ぎた後も、先頭でレースをけん引。32キロ過ぎではゲタホンとの差をじりじりと広げていった。 テレビ朝日系の中継で解説を務めた恩師の青学大・原晋監督も34キロ付近で「親心としては涙が出てくる。ほんっとに努力している。センスのかけらのない男が、努力でそれを上回った」と感心する走りぶりだった。 吉田は埼玉県東松山市出身の27歳。青学大では原監督のもとで指導を受け、大学ラストイヤーとなった20年箱根駅伝で4区区間賞を獲得した。同年2月の別府大分毎日マラソンで初マラソンに挑戦し、2時間8分30秒で3位と大健闘。実業団1年目には同大会に一般参加で出場し、当時日本歴代9位の2時間07分05秒で優勝した。その後は世界選手権や五輪への出場はならなかったが、今年2月の大阪マラソンでは2時間6分37秒で4位となっていた。 今大会は来秋の世界選手権東京大会の選考対象レース。23年4月~25年3月のJMCシリーズ4チャンピオン、参加標準記録(男子は2時間6分30秒、女子は2時間23分30秒)突破者、基準ワールドランキングで資格を得た競技者などから総合的に判断される。