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阪神戦で“歴史的大炎上”した巨人菅野に一体何が起きているのか?

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ストレートが減った今季のピッチング

 豊富な球種を持つ菅野を攻略するには、チームとして狙い球を絞る必要があり、阪神は、そのボールに対して思い切ったスイングを徹底した。そうなると、当然、一発を打たれる危険性も高まるのだが、これまでは、ボールがキレる上に、失投がほとんどないため、昨季はシーズンを通じて被本塁打数は14本だった。それが今季は8試合中7試合で本塁打を打たれ、すでに13本の“本塁打配給王”となってしまっている。  本塁打を打たれた球種の中身を見ると昨季の14本は、ストレートが5本、スライダーが4本、カットが2本、ツーシーム、カーブ、フォークが、それぞれ1本だったが、今季はスライダーが5本、ツーシームが5本、ストレート、カーブ、カットが、それぞれ1本となっている。ストレートの力負けや失投ではなく、変化球を打たれているのがわかる。特にゴロを打ち取る意図を持ったツーシーム系が“動かず”本塁打にされるケースが目立つ。この日も、福留に高めに浮いたツーシームを打たれ、大山の特大弾もキャッチャーの構えとは“逆球”となるツーシームだった。  またピッチング全体の球種の配分を見ても昨年に比べてストレートの比率が減っている。ピッチングの基本であるストレートを軸にできないので、変化球への比重が高くなり、それがキレないから打たれるというパターン。阪神の関係者からは、「今季の菅野はリリースが早いように見える」との声もある。そうなると、変化球の曲がりも早くなり打者が、ボールを見極めやすくなってくる。  現役時代に阪神、ダイエー、ヤクルトでプレーした評論家の池田親興さんも、「こんな菅野を見たことがない。ストレートが走らないし変化球がキレない。だからコントロールに頼ろうとするが、それも甘くなって打たれる。下半身を使えていないので体の開きが早くなり球離れも早くなる。今日の試合だけでなく、ずっと、その状態を脱しきれていないから心配ではある」という見方をしている。  キャンプ、オープン戦と調整は順調だった。あの“レジェンド”江夏豊氏が「何も言うことはない」と絶賛したほどだった。なのに、なぜここに来て“別人”のようになったのか。  下半身でフォームをリードできないから体にもキレが出てこない。徹底したトレーニングを積み、筋量を増やした菅野の肉体は、100キロを超えているが、巨人OBの中からは「体重を増やしすぎではないか。それでキレが出てこないのでは?」との指摘もある。  池田さんは今後の復調のカギは「ベンチの起用法」という意見を持つ。 「中継ぎが不安なチーム事情。完投が条件にある沢村賞へのこだわりなど、菅野のエースとしての責任感から、基本完投、最低でも7、8回を投げることを宿命としているのかもしれないが、今季の不調の原因には、勤続疲労もあるんだと思う。去年は200イニングを投げ、その前も2年間、180イニング以上をクリアしている。しばらく100球をメドに5回、6回で降板させて調子を取り戻していけばいいのではないだろうか。この日も100球程度の5回で降りていればまだゲームになっていた」  菅野の次回登板予定は22日の横浜DeNA戦。巨人は4連敗でも首位をキープしているが、エースが復調しなければ先行きは不安だ。原監督は「今の少しの逆風をみんなでなんとか順風にしたい」と言った。

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