「徳地やまのいも」が地理的表示保護制度(GI)に登録 山口
「地域活性化に一役」を期待
山口市徳地地域で栽培されている「徳地やまのいも」が、農林水産物や食品を地域固有のブランドとして保護する国の地理的表示保護制度(GI)に登録された。県内からのGI登録は3例目。地元からは地域活性化に一役買うと期待の声が挙がっている。 JA山口県が2019年4月、地元の生産組合と協力して農水省にGI制度への登録を申請し、先月18日に決定した。農水省が定めたGIマークを付けて販売し、他産品との差別化を図る。 徳地やまのいもは、同地域の佐波川流域で江戸時代後期から生産されている。イチョウのような形で、すり下ろすと粘り気が強いのが特徴。 組合によると、現在の組合員数は23人で、栽培総面積は約160アール。昨年度の出荷量は約4トン。主に年末年始の贈答用として地元の特産品販売所に出荷されているほか、同市の「ふるさと納税」の返礼品にもなっている。倍以上の出荷が今後の目標で、現在販売しているむきイモなどの加工品とは別に、新商品の開発も進める。 同組合の伊藤三枝子組合長(72)は「GIに登録されてとてもうれしい。販路を拡大し、生産者を増やしたい」と意気込みを語った。登録の反響は大きく、県内外から注文の問い合わせがあるという。現在は出荷作業がピークを迎えており、3日は伊藤組合長の畑でも作業が進められた。 やまのいもは、地元の特産品販売所「南大門」で購入できるが、8日から3月末まで改修工事のため休館する。11日から南大門近くの徳地山村開発センター内に仮設店舗が設けられる。