小泉今日子さん「何歳になっても、若くて一番キラキラしていた頃の顔ってお互い忘れられないもの」
本木さんとは、つかず離れず40年。親戚みたいな間柄
ー“花の82年組”同期でデビュー以来の間柄ですね。 小泉今日子 本木さんとは、つかず離れずの友人で、お互いに性別を気にしない関係というか。 アイドル時代は、メイク道具の貸し借りなんかもしてました。他の人とはしなかったけど、不思議と本木さんとは「忘れちゃったから、貸してよ」って言えちゃう仲というか。 私はちょっと男っぽいところがあるし、本木さんの方が繊細だったり。ちょうどいいところで同じ性別のような間柄なんです。 ー同じ役者としてライバル心などはありませんか? 小泉今日子 ないですね。特に同期の人たちには全くないです。みんなが個性的で、あの役なら彼女の方がいいよね、などと思いますし。中森(明菜)さんにもそう思っています。今はまたライブ活動などで、みんながんばっているなあと。 同期でよ~いドン!って走っていくと、途中からお母さんになる子とか、いろんな道に分かれていって。その後も、本木さんとは選んだ道が一番近いのかもしれない。 だから、何か気になる存在で、ああ、いい仕事したんだなとか、ずっと意識している関係で。今回の共演は、はっと気付いたら、32年ぶりに本木さんが隣にいた、という感じです。 実は本人よりも彼のマネージャーさんと古い付き合いでよく話したり食事したりするんですよ。だから、直接はそんなに触れ合う機会がないんだけど、彼女を介して本木さんのことを知ってたりして。 (本木さんの義理の父母)内田裕也さんとは共演させていただいて、樹木希林さんは生前、ときどきお電話をいただいたりして交流もあったので、とても近い存在なんですよね。 (奥様の)内田也哉子さんとも一緒に仕事して、お茶を飲んだりもしましたから……何だかもう親戚みたいな関係ですよね(笑)
50代後半…これからに向けてのビジョンは?
ー今や50代女性の生き方の先輩のような存在ですが、小泉さんの60歳からの計画を教えてください。 小泉今日子 今は、先のことはまったく考えていないんです。 50代は、人生後半をどう生きるか、たくさんたくさん考えて、めいっぱい行動して過ごしてきました。今までも、ずっと、そうしてきた気がするんです。 これから先は、これまでのように考えて進むのはやめて、その時その時を感じて生きてみたい。 だから今は何も考えずに、60歳の誕生日を迎えた日に感じることを、自分へのサプライズプレゼントとして楽しみにしています。 ■小泉今日子(こいずみ・きょうこ) 1966年生まれ、神奈川県出身。1981年「スター誕生」に合格して、翌82年に歌手デビュー。「なんてったってアイドル」等数々のヒット曲を残す。その後、俳優としてドラマ、映画を中心に活躍。またエッセイなど文筆家としても定評がある。2015年自ら代表を務めるプロダクションを設立。舞台・映像・音楽・出版とジャンルを問わず作品をプロデュースしている。 ■「海の沈黙」 2024年11月22日より全国ロードショー 巨匠・倉本聰が長年にわたって構想し、「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマがついに映画化! 世界的な画家の展覧会で起こった贋作事件。この絵を描いたのは一体、誰なのか? 同じ頃、北海道で全身に刺青の入った女の死体が発見される。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、突然人々の前から姿を消した津山竜次だった――。 人間にとって「美」とは何か? 私たちは人生の終わりに何を見つけるのか? 観客の心を揺さぶり続けてきた作家・倉本聰が描く集大成的作品が幕を開ける。 原作・脚本:倉本聰 監督:若松節朗 出演:本木雅弘、小泉今日子、石坂浩二、萩原聖人、中井貴一 配給:ハピネットファントム・スタジオ (衣装クレジット) ニット8万8000円/CINOH(MOULD 03-6805-1449)、ピアス3万5200円/PLUIE(PLUIE Tokyo 03-6450-5777)、リング 右・人差し指1万9800円、薬指2万9700円、左4万700円/Rieuk(Rieuk info@rieuk.com) 取材・文=金田千里 写真=泉三郎 ヘアメイク=石田あゆみ スタイリスト=藤谷のりこ 編集=長倉志乃(ハルメク365)
ハルメク365編集部