甲子園決勝で涙した星稜・奥川はプロ1年目から2桁勝利を挙げる史上8人目投手になれる逸材か?
日ハム時代のダルビッシュ有と言えば、故障と不祥事でキャンプは出遅れて14試合にしか登板できず、5勝5敗、防御率、3.53。ただし2年目からは開幕ローテーに入って12勝5敗、防御率、2.89の成績を残している。11勝のマー君と、そのダルビッシュの間くらいの勝ち星だと予想すれば、6、7、8勝といったところか。 奥川は、即戦力性にプラスして、将来、チームの軸になる可能性のある逸材だけに、喉から手が出るほど欲しい球団は多いだろう。 片岡氏は、甲子園に出場することのなかった163キロ右腕の大船渡・佐々木朗希と奥川では、マッチするチームが分かれるのではないか、という見方をしている。 「まだ下半身のできていない佐々木は時間がかかる。育成システムのしっかりとした日ハムやピッチングスタッフに余裕のあるソフトバンクなどがいいだろう。逆に奥川は、プロでは、そう手をつけなくていいピッチャーなので、阪神や巨人といった育成の苦手なチームでも結果を出すんじゃないか」 試合後、奥川は、「まだ先があるので次につなげたい。もっともっと大きくなった姿で戻ってきたい」と“今後”への思いを口にした。 これからも代表に選ばれたU―18W杯、国体と試合が続き、正式な進路表明は、その後になるが、金沢がお膝元の中日など1位指名での重複は必至。奥川は悲願を果たせず甲子園を去ることになったが、ドラフト1位候補を巡る狂騒曲は、ここからまだまだ熱くなりそうである。