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ラジオドラマ 一度も会わずに/元放送部、都内の大学生ら/青高OG幸田さん「離れていても制作できる」

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Web東奥

 高校時代に放送部に在籍し、今春東京都内の大学や専門学校に進学した新1年生らが、映画制作団体「黎地(れいち)フィルム」を結成しラジオドラマ「葉桜」を完成させた。新型コロナウイルスの影響でメンバーは全国各地のそれぞれの地元にとどまったまま、一度も対面することなくインターネットのビデオ会議システムを使って作品を作った。青森県から参加した幸田(ゆきた)野花(のか)さん(18)=早稲田大1年=は青森高校卒。「離れていても作品を制作できることが分かった。収束後の活動にも(この経験を)役立てたい」と、全国の仲間たちとの共同制作に手応えを感じている。  作品は動画配信サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで5日午後8時20分から視聴できる。  団体は今年4月にできた。代表の大森開登(かいと)さん(19)=学習院大1年=が「上京後に映画を作りたい」と思い定め、ツイッターのつながりを頼りに仲間を集め始めた。集まったのは15人。幸田さんは昨年夏に佐賀県で行われた全国高校総合文化祭に青森高校の「放送委員会」の一員として出場し、放送のビデオメッセージ部門で最高賞の優秀賞を受賞した実績を持つことから声が掛かった。  ラジオドラマ「葉桜」は「会員制交流サイト(SNS)」と「文通」がテーマ。田舎に住む男子高校生が、文通相手の都会の少女とクラスのマドンナ的存在の女子高生との間で翻弄(ほんろう)される恋愛模様を描いた。  制作は5月に始まった。秋田県に住む大森さんが脚本を手掛け、北は北海道から南は沖縄まで、多彩なメンバーが制作に関わった。ビデオ会議で打ち合わせや脚本の読み合わせを行い、各自が収録した音声データをネット上のクラウドサービスを利用して編集、約2カ月かけて完成させた。  幸田さんは現在、青森市内の自宅で大学のオンライン授業を受ける日々を送っている。  秋以降は対面授業となる可能性もあるが、感染の状況次第で見通しははっきりしない。住むことが決まっている寮からも入寮許可が下りないという。  「上京後のビジョンがずっと思い描けないままだったが、『黎地フィルム』という居場所ができて良かった」。幸田さんは逆風の中でも、前を向いている。

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