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朝鮮半島の山林「10年間の記録」…絶滅時計が早まった

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ハンギョレ新聞

[気候変動による絶滅の危機、氷河期植物を探して] (1)漢拏山のイワウメの木  “気候変動の中での植物変化”初の報告書 全国38カ所で256種1266個体を分析 開花・紅葉など生態の秩序が乱れ 高山植物、恐竜以降の絶滅の恐れ 漢拏山・雪岳山などを訪れ、対策を模索

氷河期植物とは?ハンギョレは「極地高山植物」「高山植物」を指すキーワードとして「氷河期植物」という用語を使った。氷河期には朝鮮半島に生息していたが、再び気温が上がる間氷期に北に移動できず朝鮮半島に残った植物だ。陸地に浮かぶ島のように、朝鮮半島の高山地帯と亜高山帯の山頂を中心に隔離されて分布している。朝鮮半島の森の歴史と自然史を理解するカギであり、気候変動が深化すれば絶滅しうる生態系の弱者だ。  都市の貧民が建物の屋上部屋に住むように、気候変動で絶滅の危機にさらされている極地高山植物は空に近い絶壁の下に隠れていた。今月4日、ハンギョレの取材陣は、韓国では唯一漢拏山(ハルラサン)でのみ生育する極地高山植物のイワウメの木を探し回った。寒く厳しい環境で咲くイワウメの木を直接見るには、山頂付近の岩壁まで苦労して登らなければならなかった。太陽と人間を避けて花を咲かせたイワウメは、気候変動が進めば、国内唯一の避難場所である漢拏山の頂上付近でも、もはや生息することができない。  専門家らは、気候変動が深化すれば、まず逃げ場のない植物が消えるだろうと懸念している。彼らは恐竜以後6番目の絶滅が植物、その中でも極地と高山地帯に棲む植物(氷河期植物)から始まると予測する。実際、中国のチベット高原はこの50年間、2000メートル以下の地域よりも4000メートル以上の高山地帯の方が気温上昇のスピードが7.5%速かった。  植物の変化は一種の「シグナル」だ。植物をはじめ昆虫・鳥類など食物連鎖を基盤として歯車のようにかみ合って回る生態系の秩序に混乱をもたらすからだ。28日にハンギョレが入手した山林庁国立樹木園の『気候変動と韓国の山林の植物季節、過去10年間の記録』という報告書を見れば、朝鮮半島の植物の生態時計が過去10年間でどれほど早まったかが分かる。葉芽の破裂、開葉、開花、花粉飛散の時期など春季の変化は早まり、秋に訪れる紅葉・落葉の時期は遅くなったと分析された。植物の生長の時期が変われば、生態系の秩序が維持されにくくなり、その後遺症は大きい。  特にツツジ、ショウガの木、チョウセンヤマツツジなど落葉広葉樹の変化が目立った。開葉日は10年間で全国平均13.4日、開花は9.4日、落花は10.3日早くなった。紅葉は4.2日遅くなった。植物が生長を始める開葉は早くなり落葉が遅くなったことで、観測地域のうちの83%で植物の生長期間も18日ほど伸びた。特に3~5月の平均気温が1度上がるとき、開葉は約4.13日早くなった。  今回の報告書は、国土面積の64%を占める山林の変化を分析した初めての資料だ。国公立樹木園10カ所が参加した「韓国生物季節観測ネットワーク」は2009年~2018年、全国38地域の50カ所の観測地点で、計256種1266個体の葉と花、実の始まりと終わりの時期を8万2千件余り記録した。このうち、5年以上にわたり10地域以上で観測した落葉広葉樹20種、常緑針葉樹7種、草本類12種を分析した。  ハンギョレは漢拏山をはじめ、雪岳山(ソラクサン)・智異山(チリサン)・江原道洪川(ホンチョン)などの極地植物を探し、現況と保存対策について調べていく。生物地理学を専攻したコン・ウソク慶煕大学教授と国立樹木園傘下のDMZ自生植物園が調査を共にした。 チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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