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フジテレビ&産経新聞合同調査の「架空回答」 改憲の国会論戦を誘導か

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週刊金曜日

 FNN(フジテレビ系28局によるニュースネットワーク)と産経新聞社が合同で行なう世論調査で、実際には電話をしていない架空の回答が含まれる不正が見つかった問題で、産経新聞社が取り消した記事に〈憲法改正に(略)「賛成」が過半数を占め、「反対」を20ポイント近く上回った。(略)自民党は地方政調会や県連での勉強会などを開催して国民に改憲への理解を求めているが、着実に理解が広がっていることがうかがえる〉(2019年11月19日)がある。20年1月22日の衆議院本会議で安倍晋三首相は憲法改正について〈参院選や世論調査で示された国民的意識の高まりを受け、与野党の枠を超えた活発な議論が展開されることを期待する〉(同紙1月23日)と答弁しており、不正な調査結果をもとに、誘導的な国会論戦が行なわれた可能性に批判が高まりそうだ。  また同紙には、世論調査結果をもとに主に野党などを批判する政治コラムも散見される。  田島泰彦氏(元上智大学教授、早稲田大学非常勤講師)は「世論を重視して政治を行なうのは民主主義の根本。不正な調査結果を基に世論誘導があったなら大問題。信頼回復には不正前のデータ公表を含め、徹底的な検証が必要。世論調査を行なう他のメディアも、下請けによる危険な構造がないかチェックが必要だ」と話している。  フジテレビと産経新聞社の6月19日の発表によると、不正は19年5月~20年5月までの計14回で見つかった。委託した調査会社「アダムスコミュニケーション」(東京都)が、約1000件への電話調査の約半数を「日本テレネット」(京都市)に再委託。再委託先の現場責任者が実際に電話していないにもかかわらず、架空の回答を入力していたという。 両社はこの世論調査結果に基づく放送と記事を取り消した。不正は総調査件数の約17%を占めるという。 (伊田浩之・編集部、2020年6月26日号)

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