T字バランスの姿勢から軽くジャンプしてバランスを崩さないように着地する

今シーズンは「資生堂レディス」と「ニトリレディス」で2勝している桑木志帆。彼女を支える小楠和寿トレーナーに、ダウンスウィングでの伸び上がりを防ぐT字バランスからのジャンプトレーニングを教えてもらおう。 小楠トレーナーに指導を受ける桑木志帆のアイアン正面連続写真

ツアー中でもトレーニングを続け成績につなげた桑木志帆（右）と小楠トレーナー（左）（写真/増田保雄）

小楠和寿トレーナーはスウィングに直結するトレーニング指導で多くの成果を出している。桑木自身も「トレーニングしてきたことが成績にもつながって、その大切さを感じています」とシーズンを通してトレーニングを続ける重要性を実感している。 目指すスウィングを手に入れるためには球を打つだけでなく、トレーニングやストレッチも含めて重要性が高くなっている。自宅でできる簡単なストレッチやトレーニングで、スウィングをブラッシュアップしてみよう。

T字バランスのジャンプで関節を動かしながら筋力を鍛える

T字バランスの基本姿勢を崩さないこと。頭からかかとまでを一直線にし床と平行を意識しよう

「基本姿勢は頭から足までを床と平行に一直線にします。両手を広げて軽くひざを曲げT字バランスの形を取ります。その姿勢をキープしながらひざを曲げ軽くジャンプして着地します。バランスを保ちながら無理のない範囲で始めてみましょう」（小楠トレーナー、以下同） まずはT字バランスで立つことから始めてみよう。床と平行に頭からかかとまでを一直線にしてバランス良く立てることが大切だ。そこからひざを曲げ伸ばしするだけでも、股関節、ひざ、足首のトリプルアクションを感じられるはず。それができるようになったら軽くジャンプしてみてバランスを崩さないように着地しよう。自分に合わせた負荷の範囲で片側10回を2セットできるようになると体幹から下半身にかけてのトレーニングになるという。 このトレーニングでNGなのは、体を起こしてしまうこと。頭からかかとまで床と平行にすることで骨盤を起こし股関節、ひざ、足首のトリプルアクションが使えると小楠トレーナー。着地はつま先からではなく、足裏全体で着地するようにしよう。

T字バランスのトレーニングは切り返しで股関節を曲げる感覚がつかめると小楠トレーナー

スウィングに当てはめてみると、ダウンスウィングの切り返しでは股関節にしっかりと角度を保ち地面を踏み込むことが大切だ。そうすることで股関節、ひざ、足首のトリプルアクションを使って回転力を得てクラブを効率よく加速することができる。体が伸び上がるような使い方をするのはNGだ。 運動不足を感じている人は、T字バランスの基本姿勢をキープするだけでも十分に効果を感じられるはず。切り返しで体が伸び上がるのを防ぐトレーニングとして日々のルーティンに加えてみよう。 取材協力/J'sスポーツボディ