「退任も考えた」と葛藤も 現職の長野県知事が立候補表明
8月の長野県知事選で阿部守一長野県知事が4選を目指して立候補すると表明しました。 「今期限りの退任も考えた」と悩んだ末にたどり着いた決断だったことを明らかにしました。 ◆阿部守一知事 「(任期が切れる)9月以降も長野県の知事として県民の皆様方のために全身全霊、全力で職務に当たらせて頂きたい」 阿部知事はこう話し、無所属での立候補を表明しました。 阿部知事は旧自治省出身で2010年に知事に初当選。 現在3期目です。 会見では立候補の意思を固めるまでの自身の葛藤を打ち明けました。 ◆阿部知事 「今回は8月いっぱいで知事の職を退くということを真剣に考えました」 権力の集中と忖度を生みかねない「多選」の弊害が頭にあったとしました。 それでも… ◆阿部知事 「まだコロナ後の明確な姿が見えてはいないという状況であります。そういう中で私がこの段階で知事の仕事を下りるということは責任を放棄するということにも近い状況にもなってしまうのではないか」 コロナ禍での産業活性化や県民生活の支援に注力したいとしました。 また17日朝、会合を開き複数の市町村長や経済団体の代表者などの支援を取り付けました。 知事選には元上田市議の金井忠一さん(71)が先月、立候補を表明しています。 17日は事業の見直しを訴えるリニア中央新幹線の工事で出る残土置き場を視察しました。 ◆金井忠一さん 「県知事としてするならば4期は長いなという気はしますが、それはご自分の判断でございますから」 2018年の前回知事選は阿部知事と金井さんの一騎打ちで、今回もこれまでに2人の他に立候補表明はありません。 知事選は7月21日告示、8月7日投開票です。