リシュモンで続く人事シャッフル 「ヴァシュロン・コンスタンタン」「ジャガー・ルクルト」に新CEO
ランバート新CEOは、スイスの国営企業である郵便事業会社スイスポスト(SWISS POST)の財務部門で経験を積み、1996年にファイナンシャル・コントローラーとしてジャガー・ルクルトに入社。99年に同社の最高財務責任者に就任し、2002年から13年までCEOを務めた。また、09年から11年まで、同じくリシュモンが擁するドイツの高級時計ブランド、A.ランゲ&ゾーネ(A. LANGE & SOHNE)のCEOを兼任している。13年には、やはりリシュモンが保有するモンブラン(MONTBLANC)のCEOに就任。17年からリシュモンのCOOを、18年からはCEOを務め、24年6月から現職。
リシュモンの業績は?
リシュモンの24年4~9月期(上半期)決算は、売上高が前年同期比1.4%減の100億7700万ユーロ(約1兆5921億円)、営業利益は同16.9%減の22億600万ユーロ(約3485億円)、純利益は同69.6%減の4億5700万ユーロ(約722億円)だった。なお、継続事業での純利益はおよそ17億ユーロ(約2686億円)だったものの、傘下のラグジュアリーEC大手ユークス ネッタポルテ グループ(YOOX NET-A-PORTER GROUP)の売却に伴う非継続事業の損失が13億ユーロ(約2054億円)程度だったことから、差し引きで大幅減となった。
部門別に売上高を見ると、「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル」を擁するジュエリー部門は同2%増、「クロエ(CHLOE)」や「ダンヒル(DUNHILL)」などを擁するファッション&アクセサリー&その他部門は同4%増と微増だった。しかし、「ヴァシュロン・コンスタンタン」「ジャガー・ルクルト」「ピアジェ(PIAGET)」などを擁するウオッチ部門は、高級腕時計の一大市場である中国の景気後退やスイスフランの高値などを背景に同17%減と、厳しい結果となっている。