秋篠宮さま59歳に 悠仁さまへ「一つひとつ自分が関わる仕事を大事に思って取り組んでほしい」(会見全文)
成年皇族となられた悠仁さまとの思い出
幹事社:では、2問目に移らせていただきます。悠仁さまが39年ぶりに男性の成年皇族となられました。ご成長の過程で思い出に残っていることや、成年にあたってかけられた言葉、将来皇位を継承されるお立場である悠仁さまへの期待をお聞かせください。先日、皇嗣職大夫が悠仁さまの進学を巡り、根拠のない情報が流れていることに心を痛めていると発言しました。自然史を学べる大学への進学を目指す悠仁さまの最近のご様子や、進路について親子で話し合われていることもお聞かせください。 秋篠宮殿下:長男が今年の9月に18歳になり、民法の定める成年年齢によって成年となりました。ただ、私もずっと20歳の成年っていうのできておりますし、2022年の4月からですかね、施行されたのが、その18歳の成年というのにまだ慣れていない、周りも慣れていないこともありますし、高校の在学中です。そのようなことから、今ひとつ私としては実感が湧いていません。おそらくこれで成年式とか何かがあると、成人になったんだなということを感覚的にわかるようになるのではないかと思っています。 それで、この18年間の思い出で何かあるかということだったと思いますが、本当にあっという間に18年って過ぎるものだなっていうのが強く思っているところなんですが、どうでしょう、子どものころというのは1年がすごく長く感じるように思います。私も小学校の6年間だけでもとても長かったように思います。 ただ、年齢を重ねるにつれて、どんどんその時間が短く感じられるようになって。親の立場で見ると、本当についこの前までチャイルドシートに乗っていた子どもがもう成年なのかと思うと、実に時の流れが早いということを実感いたします。 そのような中で、いろいろな思い出を作ってくれました。国内を旅行したことも度々ありましたし、海外もブータン一つだけですけれども、一緒に行ったのもとてもいい思い出です。そういうことがある中で特に強く印象に残っていることというのは、もうだいぶ前になりますが、長男が小学校6年生ぐらいの時のことです。学校では緊急、例えば地震があったりとか緊急時に親が引き取りに行って連れて帰るっていう、その練習があるんですね。たまたまある時、妻が用事があって行けなかったことがあり、私が代わりに引き取りに行きました。 学校で受け渡しっていうのかな、子どもを引き取って、それから具体的なことは忘れましたけれども、ある一定の距離は徒歩で帰らなければいけないんですね。私もそうしたんですが、残念ながら私は空間認識が非常に悪いんです。いつもエレベーターを降りても大体逆に行くようなことが多くてですね。方向が定まらない。 ですから、息子を引き取ったのはいいけれども、道を歩いて、二つにわかれたところでどっちに行っていいかわからないんですね。それで、そうすると、そういうようなことがあったもので、ほとんど帰り道は長男に手を引かれてですね、彼が行くのに従って行ったということがありました。その時に、ずいぶん成長したんだなっていうことを感じました。それが一番強い思い出ですかね、強く印象に残っていることでしょうかね。ほかにもありましたかな。