秋篠宮さま59歳に 悠仁さまへ「一つひとつ自分が関わる仕事を大事に思って取り組んでほしい」(会見全文)
ノーベル平和賞を日本原水爆被爆者団体協議会が受賞「深い感慨を覚えます」
また、この1年で言いますと、海外に目を転じますとロシアによるウクライナ侵攻が、これは2022年から始まっていますけれども、2年以上経った今も続いています。また、中東の情勢で言えば、パレスチナ武装勢力がイスラエルを攻撃して以来の双方による戦闘状態というのが続いており、これらでも多くの人たちが亡くなり、また困難な暮らしを余儀なくされていることを大変残念に思っております。 あとこの1年のことで言いますと、ノーベル平和賞を日本原水爆被爆者団体協議会が受賞したというのがありました。1956年に結成されて以来、核兵器のない世界を目指して活動されてきたこと、その団体がノーベル平和賞を受賞したことに深い感慨を覚えます。人々が安心して暮らせる平和な社会というのは、皆が願っていることだと思います。 それより少し前になりますけども、今年はパリでオリンピックとパラリンピックが開催され、日本代表の選手も非常に多くの活躍をいたしました。私は、その中でも特に印象に残っているものとして、総合馬術のメダル獲得というのがあります。西竹一さんがロサンゼルスで開催されたオリンピックの時に金メダルを取って、西竹一さんとウラヌス号ですね、が取って以来の92年ぶりということで、多少馬術と関わったことのある者として大変喜ばしいことだったと思います。 そのほかいろいろなことがありますが、どうでしょうか、奄美大島でマングースの根絶宣言、奄美大島でマングースがいなくなったという宣言が出されたことは、あそこの生態系を考える上で大変大きなことだったのではないかと思います。あれだけ広がっていたものを長年の努力で、もちろんマングースが悪いわけではないので、放した人間が悪いわけですけれども、それを根絶することができたというのは大きな成果だったと思います。 一方、一方でいいのかな、人と野生生物の共存ということにも思いを致すことが時々ありました。いわゆる、シカやイノシシなど様々な影響が出ていますけれども、もう一つ、クマによる被害、これ、昨年度といいますか2023年、多くの被害が出ておりますね。やはり、人へのリスクというのは最小限にしないと、なければないに越したことはないわけですけども、とにかくそこはすごく大事である一方で、クマの捕殺頭数が2023年はものすごく多かった。9000頭ぐらい捕殺されています。 そのことを考えると、これはまあ、いろいろなことで言えると思いますけれども、野生生物と人間がどういうふうに共存していく形がいいのかというのはより一層、皆で考えていく必要があるのかなというふうに感じております。以上でしょうか。