全国2割の水道事業でPFAS検出 国の暫定目標値超えは無し
発がん性が懸念される有機フッ素化合物・PFASが全国で検出されている問題をめぐり、政府の全国調査の結果、今年度富山県を除く46の都道府県の水道事業で、PFASが検出されたことが分かりました。 しかし、国の暫定目標値を超えたところはありませんでした。 これは環境省と国土交通省が29日公表したもので、PFASに特化し、小規模事業者にも対象を拡大した全国調査は初めてです。 調査によりますと、今年度9月末までで全国1745の水道事業を調べた結果、2割に当たる332の水道事業でPFASが検出されました。PFASの代表物質・PFOAとPFOSの合計で、1リットル当たり50ナノグラムという国の暫定目標値を超えた水道事業はありませんでしたが、愛知県や長崎県、北海道では暫定目標値に近い数値が検出されました。 一方で栃木県内では、今年度調査した16の水道事業の中での最大値は1リットルあたり21ナノグラムとなり、県の上下水道課では「暫定目標値を超えているところはないため、引き続き安心して水道水を飲んで欲しい」としています。 現在は暫定目標値を超えても水質改善などの対応は努力義務に留まります。浅尾慶一郎環境大臣は29日の閣議後の記者会見で、PFASを水道法上の「水質基準」の対象に格上げし、対応を法的に義務付けるかどうか来年春をめどに方向性を示すとしました。
とちぎテレビ