「ランでダイエット」を始めるひとは必読の13のQ&A
これから走り出す人、そしてラン挫折経験者、いきなり全力ランでは続かないし、実は痩せない。「痩せるためのランニング = “痩せラン”」の基本を押さえ、気楽に走り出そう。[取材協力/中野ジェームズ修一(スポーツモチベーション)]撮 [グラフ]痩せランをより詳しく
Q1. なぜランがおすすめなの?
A. 体脂肪が効率的に燃やせるから。 コロナ禍による運動不足で太った人は多い。運動不足にしろ、食べすぎにしろ、太って緩んだカラダを絞るなら、走るのがいちばん手っ取り早い。 肥満は、単に体重が重たいことではなく、俗に贅肉と呼ばれる無駄な体脂肪が溜まった状態。痩せるには、体重ばかりに気を取られないで、体脂肪を絞る意識を高めるべき。そのために有効なのは、運動中に酸素を介して体脂肪を消費する有酸素運動。そのエース的存在がランだ。 有酸素には、他にも水泳やバイクなどがある。でも、水泳には技術が要るし、プールに通わなくてはならない。バイクにも快適に走れるスポーツタイプの自転車が不可欠だ。 その点ランに特別な技術は不要。自宅周辺で気軽に行えるし、シューズ以外に道具も要らない。消費カロリーが稼げ、始めるハードルも低く、日常生活に組み込みやすくて継続性も高いから、効果抜群なのである。
Q2. どのくらいのペースで走ったら痩せるの?
A. 笑顔で話せるニコニコペースが最適。 ランで挫折する人の多くは、だいたいペースが速すぎる。走力以上のスピードで走った挙げ句、「こんな辛い運動は嫌だ!」と気持ちが折れてしまう。 痩せランに至適なのは、友人と笑顔で会話できるゆったりペース。いわゆるニコニコペースだ。3密を避けて一人で走ることが求められるウィズコロナ時代に即して言うと、一人で鼻歌が歌えるペース。自覚的には「ややきつい」と感じる速さだ。 なぜニコニコペースがいいのか。ランの2大エネルギー源は、糖質と脂質(体脂肪)。ペース(運動強度)が速いほど糖質が使われやすく、ペースが遅くなるほど体脂肪が使われやすいという性質がある。 そう聞くと、ランより遅くてラクなウォーキングでいい気もするが、そうは問屋が卸さない。有酸素運動の消費カロリーはペースが速くなるほど大きい。ウォーキングはランより体脂肪が使われやすいのは事実だが、ペースが遅すぎて消費カロリーがあまり稼げないから、思ったほど痩せられないのだ。 消費カロリーがそこそこ稼げて、体脂肪が燃えやすいのは、ニコニコペースのランニング一択なのである。