<MLB速報>ダルビッシュ天敵球場を克服できず6回途中4失点で2敗目
レンジャーズのダルビッシュ有(30)が18日(日本時間19日)敵地のオークランドで行われたアスレチックス戦に今季4度目の先発、5回まで1安打無失点だったが、6回に同点アーチを浴びて途中降板した。制球に主体を置いた“打たせるピッチング”に徹してゴロを量産させたが、相性の悪い“天敵球場”を克服することはできなかった。2番手の元ヤクルトのバーネットらが打たれ逆転を許して2-4で敗れた。ダルビッシュは、5回3分の1、3安打4奪三振4失点で今季2敗目を喫することになった。 オークランド・コロシアムは苦手な球場だった。 去年9月にやっと1勝したが、ここまで、このスタジアムで5試合を投げて1勝3敗、防御率、5.72と相性が悪い。アスレチックスに対しても通算で3勝10敗と大きく負け越している。 本人も、「去年は一回よかったが。克服できたかどうかはわかんない。今回、試す」と、疑心暗鬼のマウンドだったが、丁寧に立ち上がる。いきなり一死からアロンソにホームラン性の打球をセンター後方へ打たれたが、ゴメスがジャンプ一番、好捕。ダルビッシュを助けた。 コンスタントに150キロをマークするストレートを軸にスライダーとカーブ織り交ぜるシンプルな組み立てで、3回一死まで一人の走者も許さない。一死からマクスウェルに、この試合初ヒットを打たれたが、続くロザレスを二ゴロ併殺打。ねじふせるのではなく、ゴロアウトを主体にしたコントロールピッチングである。 5回も、昨季42本塁打の要注意、デービスをショートゴロに打ち取り三者凡退。ジョイスをスイングアウトに、とったストレートは、この日最速の155キロをマークした。 アスレチックスの先発、トリグスを攻略できなかった打線は、5回にWBCのオランダ代表だったプロファーが一塁のエラーで出塁。捕逸で得点圏に進み、一死二塁としてアンドルスがセンター前へタイムリーを放ち、均衡を破った。さらにアンドルスが二盗、三盗と成功させて、マザラのショートゴロの間にホームへ滑り込み、2-0とダルビッシュに待望の先制点をプレゼントした。 だが、援護点をもらって力みが出たのか。突如、ダルビッシュがコントロールを乱す。 6回、先頭のプルーフに四球を与え、一死を取ったが、9番打者のロザレスに対しボールが先行してからレフトスタンドに手痛い同点アーチを浴びた。さらにデッカーに左中間に二塁打を許し、続くアロンソに四球を与えた場面で、元ヤクルトのバーネットへの交代を告げられた。まだ82球だっただけに、ダルビッシュも交代に納得がいかない様子でマウンド上で“なぜ?”というような表情を浮かべた。 バーネットは、アロンソを歩かせ、満塁にしてからデービスにセンターへ犠牲フライを許して逆転された。さらに左打者のボートを迎えたところで左腕のアルバレスにスイッチしたが、アスレチックスも代打・ヒーリーを送ってきた。内外野の間にタイムリーを落とされ、2-4。ダルビッシュの残した走者が生還して自責、失点は4。結局、レンジャーズ打線は、その後、沈黙。2-4のスコアでダルビッシュに負けがつき、天敵球場を克服することはできなかった。