西村優菜が初Vと“距離”を感じた一年を総括 来季日本勢5人加入は歓迎「異国のツアー感が減る」
今年、米国女子ツアーを主戦場に戦った西村優菜が、スポンサー契約をしている住友生命保険相互会社の東京本社を訪れ、同社とともに行ってきた社会貢献活動による寄付の贈呈式に出席。そこで今季の振り返りや、来季に向けての意気込みを語った。 【写真】西村優菜のドレス姿 今年は「優勝を目標」にシーズンをスタート。2月に行われた「ホンダLPGAタイランド」の54位で幕を開けた。翌週の「HSBC女子世界選手権」で3位の好成績を残し、5月の海外女子メジャー「全米女子オープン」まで予選落ちなしと安定感を発揮した。 しかし、7月の「Danaオープン」からは6試合連続で予選落ちを喫し、自身今季最終戦となった「ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン」でも4日間を戦い抜けなかった。「(優勝が)すごく遠かった一年だと思いました。いいプレーも少なかったですし、苦しいシーズンでした」と、目標である米ツアー初優勝を達成できず、悔しさをにじませた。 課題として挙げたのは、「自分の強み」と自負するショットだった。「“強みを生かせるゴルフ”がテーマ。今年はそれが全くできなかった。一年間苦戦しました」と振り返る。それでも収穫はあった。「ショットがブレてしまった分、ショートゲームでセーブしなければいけない状況が多かった。(アプローチの)回数も多かったですし、考える時間も長かった。ショートゲームでは大きく成長できた一年でした」と話した。 気持ちを前向きにして、このオフでの課題克服に意欲を燃やす。「とにかくショットが自分の強み。自信を持って打てるようになれば、(調子が)戻ってくるのではないかなと、自分に対して期待もあります。オフの間にしっかり立て直して、来年はショットを強みに頑張りたい」と準備を整えていく。 帰国後はスポンサーへのあいさつ回りやイベントが続き、多忙な日々を送る。「家族とゆっくり過ごしたいので、年末年始はゆっくりしたい」と予定を組んでいるが、「アメリカの開幕は2月初旬と早いので、もう(調整)は始動していますし、時間がないと思いながら過ごしています」と、限られたオフ期間を充実させるつもりだ。 先週まで行われていた米女子ツアーの来季出場権をかけた最終予選会(Qシリーズ)では、山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、吉田優利、馬場咲希の5人が来季「カテゴリー15」の出場資格を獲得した。報道陣からは『心強いと感じる? それとも“ライバルが増えた”と意識する?』と問われると、西村は「どちらもあると思います」と笑顔を見せた。 「やっぱり心強い。話し相手がいるのはすごくいいし、異国のツアーにいる感じが減る。特にルーキー選手にとっては大きいと思う。(一方で)みんな負けたくないという気持ちになる。すごく大事ですし、自分にもそういう気持ちはある。全てがいい方向に向かうのではないかなと思っています」と5人の米ツアー入りを歓迎した。 「来年も優勝を目標に頑張りたい。このオフでしっかり頑張って、今年と違う姿でプレーできるようにしたい」。力強く意気込んだ。(文・高木彩音)